心には、いつも君がいた (Page 5)
「青山から好かれているって自覚はあった。俺も青山が好きだからうれしかった」
でも、と江田の声のトーンが落ちる。
ぐったりした俺の体をきれいに拭いてくれた江田は、シーツまで取り替えてくれた。
今、俺たちはさらさらのシーツの上で抱き合っている。江田は俺の頭にあごを軽く乗せていた。話すたびに息が髪をかすめる。
「勘違いって可能性も捨てられなかった。告白して違ったとして…友だちでいられるのかな…とか考えてさ」
「うん…」
「中途半端なキスしてごめん」
ぎゅうっと抱きしめられる。
「俺は…、江田を好きでいていい?」
江田の温かい胸に、しまったままでいた言葉がこぼれた。
「いいよ。…ていうか、好きでいて」
俺は頷く。
「江田…」
「ん?」
「キスしていい?」
返事をもらう前に、額に優しくキスをされた。
Fin.
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