きみはペット!?
うちの犬、ケンタは野良犬で幼いころから一緒に暮らしてきた相棒のようなヤツだった。ある日、新商品の犬の心がわかるとされる「ココロガワンカル」を買って、ケンタに試してみると、突然の光に意識を失う。…目覚めると目の前には可愛らしいイケメンがいて――?
「なーんか。怪しいおっさんに乗せられて買っちゃったけどこれ効くのかな…」
俺の手に握られているのは怪しい液体が入った「ココロガワンカル」という薬。
*****
それは昨日飲み会の帰りに酔っぱらっていた時のことだった。
謎の老人に「ほれ、あんた犬飼ってんだろ。これ500円で売ってやるから使ってみぃ」と。
「ウケる、買った」
*****
ワンコインならと思い購入したのはいいものの、今思えばだまされた…。という思いだ。
目の前にはケンタがしっぽを振って座っている。
「お前にこれ飲ませるのもなぁ…」
俺がじっとケンタを見つめていると、こいつは無邪気に突進してきた。
と、偶然薬の栓が開いてしまう。
「ああああっ!」
俺が絶叫したのもつかの間、ケンタは無邪気にぺろぺろとそれをなめていた。
「終わった…」
俺が小さく声を上げると、突然、視界が真っ白になった。
「えっ、ちょっ、うわああああ!!」
*****
「…しゅじん、」
ふと、声が聞こえてくる。あれ、俺死んだ?と考えていると、声がはっきりとしてくる。
「ご…じん!ごしゅじん…!」
がばっ、と目覚めると目の前にはかわいらしい見た目の茶髪の青年が立っている。
「あー!よかった!ごしゅじーん!」
その青年は突然俺を押し倒すと、俺の唇に自らの唇を押し付けてきた。
「…!ぐ、ぐむっ!」
口の中に舌が侵入してくるとともに、その下は俺の口の中を暴れまわる。
へたくそ極まりないディープキスだが、俺はつい声を漏らしてしまう。
「…っふあっ、あっ、ああっ」
「ご主人!気持ちいいんですか!僕も舐め合いっこできてうれしいです!」
と、彼は俺の肌をべろべろと舌で舐め始める。腕、足、太もも、そして脇や鎖骨の近くまで。
「っああっ、ちょっ、やめ、ろっ、」
俺の声はつい震えてしまう。誰だか知らない男に突然舐められて感じるってなんだよ。俺。
最近のコメント