狼族の里
人と狼族の戦争は終わり、俺ことリクは戦争の締結条件のために狼族の王子の一人、ウェルのもとへと人質という形で送られることが決まった。誇り高い騎士としては屈辱であったが、仕方がない。狼族の里へ迎え入れられた俺がかけられた言葉は驚きのものだった。
俺は一人、狼族が住まうといわれている森の前に立っていた。
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戦争は終結を迎えた。人側の劣勢で、しかし狼族も痛手を負っていなかったというわけではなかった。
そこで、締結条約と称して互いの重鎮を数名迎え入れる、という形で人質交換にて終結条約の締結を行うことになった。
俺、リクは王族に仕える騎士の一人であった。
その強さをたたえられ、狼族の姫君と引き換えに俺が狼族の村へと行くことになったのだ。
女でなく俺が人質となることには不服さもあったが、国のことを考えれば仕方がなかった。
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狼族に入村するための証として渡された印を見せると、門番の兵士の一人が言う。
「第一王子殿が貴殿をお待ちです」
彼は俺を王城の一室へと導いてゆく。
木製の扉を開けると、「王子!人を連れてまいりました!」と声を張り上げる。
「おお、来たか」
第一王子のウェルは狼族の中でも豪傑として名高く、戦場でも刃を交えた。
「いつか戦場で再び相まみえよう」と誓ったものの、まさかこのような再開になるとは。
「戦場以来だな」
俺がそう声をかけるもつかの間、兵士を追いやると彼は俺を樽のように担ぎ上げた。
「久しぶりだな、まぁ、ちょっくら俺と交わってくれ」
「はぁ!?」
と俺が声を上げるも空しく、彼の鋭い爪で俺の服は木っ端微塵(こっぱみじん)となった。
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ああ、俺は人質としてここに来たはずがどうしてこんなことを。
「っああっ、やめ、いた、痛いっ!いっ…」
俺の穴の中には、狼の太い一物が突き刺さっていた。
「さすがに丁寧にほぐしたが、まぁ痛いよな」
ウェルはそのように言いながらも、腰をふるい続ける。
毛が俺の体にぶつかる。体と体が重なり合う度、ウェルの硬くて厚い腹筋が俺に触れ合う。
「っあっ、いっ、いた、いっ」
「単刀直入に言うんだが、俺は、お前が、気に入ってな」
「ど、どうして…ぇっ」
痛みのあまり、俺は声が途切れ途切れになってしまう。
「その顔、その剣をふるう姿、なによりその勇敢さ」
ウェルは戦場で戦う俺の姿を見て、自分のものにすると決めたと言った。
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