浮気なアイツをこらしめたい (Page 2)
やって来た部屋のドアを、なだれ込むように開けると、悟は早急に唇を奪われた。いつになく強引な広樹に、悟も負けじと応戦する。舌を絡ませ合い、互いのネクタイを解き、衣服を脱がせ合う。スラックスからベルトが引き抜かれると、広樹は早くも悟の下着に手を差し込み、アナルへと指を進ませたところで、動きを止めた。
「びっくりした?早くしたくって会社出る前に慣らして来たんだ」
悟は、今日のセックスを思う存分楽しむために、すでに後ろの準備万端にしてあったのだ。広樹が触れた入口は柔らかくぬかるんでいた。
「…っほんっとに淫乱」
「とかいって、ヤラシイの大好きなくせに」
広樹は乱暴に悟のスラックスを奪うと、ワイシャツを着たままの悟をベッドに誘い、後ろから抱きかかえて腰を下ろした。そのまま広樹のペニスは悟の柔らかなアナルへと飲み込まれていく。
「———っあぁ!すごっ、いっぱいに、なってるぅっ!」
いくら解してきたとはいえ、たいした前戯も施さず広樹のペニスに押し開かれた。けれど訪れた突然の快感が悟の中でざわめき、身体を駆け巡る。悟はこの快感がたまらなく好きだった。
鳥肌ものの快感に酔いしれていると、突然バタンッと部屋の奥からドアの開く音が聞こえ、悟は飛び上がった。
「ちょっと、早くない?」
「いや、それこっちのセリフですよ。ドアを開けたら3分もしないうちにもうはめてるなんてっ!」
「っ?!えっ、こう、し?え、どういうこと?なにこれ?」
せっかく酔いしれていた快感もどこへやら、目の前に突然現れた守山考司に目を白黒させた。
考司は、ここ3ヶ月ほどの付き合いになる新しいセフレだった。年下の考司とは、一度遊びで寝てから定期的に遊ぶようになった。仔犬のように人懐こい性格で、ついついほだされてしまう得な性格の持ち主だった。
その考司が、なぜこの場に現れたのか。
「悟さん、めっちゃ固まってますよ」
「そりゃそうだろうさ、なかなかありえない状況だよ?」
「…あの、えーと…。知り合い?」
後ろに広樹のペニスをはめたまま、自分も半勃ちというこの状況で、なんともマヌケな質問である。
「知り合いかって?いやむしろ兄弟だろ」
「…悟さん、覚悟してくださいね?」
こうして、浮気者への制裁が始まったのだった。
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