月と太陽は巡り合えない (Page 2)
「っあああっ、あっ、すきだっ、あま、みぃ…っ!」
近くのラブホテルに二人で入り、お互いの姿をすべてさらけ出す。
天満はネクタイをしゅるしゅると外し、いつもつけている眼鏡も取る。
スーツ姿の天満はとてもかっこいい。けど、その素肌を見た瞬間の胸の高鳴りはそれ以上だった。
何度も何度も口づけをして、その度に俺は彼の名前を呼んで、「愛してる」「大好き」という言葉を繰り返し続けた。
天満は何も言わずに、俺にやさしく口づけをして、抱きしめてくれた。
天満のぬくもりが、俺の肌に直に伝わってくる。
そして、俺のぷっくりと飛び出た乳首をぬるりと舌で舐めあげる。
「んあっ、ああっ、ひゃあんっ!!」
全身をじゅる、じゅるりと音を立てながらやさしく、丁寧に、愛撫をしてくれた。
「あひっ!ひゃっ、あああっ!じゅ、るじゅる、っ、きもちい、よぉ!」
唾液が俺の全身にだらりと垂れるが、それも気持ちよくて、温もりを感じて、何より愛おしかった。
俺の恋はもう叶うことはない。だから、せめて、心の穴を埋めてほしい――。
むくむくと気持ちと一緒に自分の男性を象徴するものが大きく膨らみ、自分の気持ちと一緒に破裂してしまいそうだった。
俺は自分の下の口を彼のほうに向けて、おねだりをした。
「なぁ、中に来てよ…今日だけ、今だけ、せめて、おねがい…」
天満は何も言わずに、俺を抱きしめると自らの立ち上がったものを俺の中に入れ、激しく腰を振り始めた。
「あまみぃ!あま、みっ、おれっ、しゅき、っ!おまえのことっ、あい、してるっ…!」
どんどんと中で彼のものが硬さを増していき、すぐにでも出てしまいそうなことを感じた。
俺は愛を叫び続ける。ふと、ぽたりと一つ雫が俺の肌に落ちる。
それは、彼の涙だった。
「…俺も、お前のことが好きだったよ」
その言葉には、嘘はないことがはっきりと伝わってきた。その言葉とともに、中に熱いものが放たれた。
*****
ラブホテルで目覚めると、天満の姿はもうなかった。
俺はあの言葉を思い出して、ぼろぼろと涙をこぼす。
この恋はもう叶わない。天満月(あまみつき)という言葉があるように、彼は月だ。
太陽と月は巡り合うことはない。
Fin.
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