愛棒な関係でお騒がせしております! (Page 2)
普段の2人らしいトークに加え、キャラに扮したやりとりなどで盛り上がっていた。そして、質問コーナーがやってきたのだった。
「えーっと、お二人の好みのタイプは?って、ストレートだなぁ!えっとね、俺はいい匂いの人」
「ヤト香水とか好きだっけ?」
「そうじゃなくて、なんかさあるじゃん。フェロモンとかなのかな?人の匂い。体臭じゃないんだけど」
「へーそうなんだ、おれはどう?どんな匂いする?」
「カイリはねー結構いい匂い!独特な感じするけど。あれ?なんか懐かしい感じかな…」
「おじぃちゃんかよ?!つけてねーよ、そんなん!」
「アハハー!冗談だよ〜そういうカイリは、どんな人がタイプ?」
「素直な人」
「ゲッ、俺じゃん!相思相愛?!やば〜!」
こんなトークに視聴者が盛り上がらないはずもなく、しまいには「実はマジで付き合ってるんじゃ…?!」みたいな感じになってきたのだった。
「俺はありよ?マジで」
「なにそれ、カイリ。俺に公開告白?!やだ、かっこいいじゃん!」
「別にそんなんじゃないけど」
「なになに、ツンデレ?!どうなの、チューくらいしとく?」
これまでだって、撮影でほっぺにチューくらいはしてきたので、気軽に口を尖らせた。
「お前…後悔すんなよ?」
そういうと、カイリはガッツリと頭をホールドすると顔を傾けて唇を合わせてきた。
しばらく唇に噛みつかれ、ヤトは凍りついてしまった。
「…っは?!おまっ、これっ、配信中!」
「すみません、みなさん。こういうわけで途中ですが配信を終了します。また見てねー」
棒読みでまくし立てると、ヤトに向き直り唐突に押し倒し、再び深く唇を合わせた。凍りついたヤトの口内をカイリの舌が好き勝手に蹂躙(じゅうりん)する。
あまりの展開にフリーズしていたヤトだったが、カイリの舌が首筋に移り、もともとはだけていた制服のシャツのボタンに指がかかったところで、我に返った。
「ちょ、ちょいまちっ!えっ、なんでこんな展開になってんの?打ち合わせと違くない?!」
「質問の受け答えまでは、打ち合わせてないだろ。っていうかもうさっきので火ぃついた。もう我慢の限界」
「が、がまんってなんだよっ!」
「まあまあ、いいじゃん。どのみちある意味公認なんだし。この際本当にしちゃえばさ」
「いや、まてまて!そもそもそういう話、してなかったよね?」
「だって、お前好きなんだろ?俺の匂い」
「そ、それは確かにそうだけどっ!」
「じゃあ、好みのタイプってことでいいですよね」
「それはなんか、こじつけじゃない?なんか強引だよね?」
「あーもう、うるさい。とりあえず続きするわ」
「わっ、待て!まず、とりあえずの前にカメラ切れ!」
カイリは言われてようやく気づいたように、Vサインで見切れながらカメラのスイッチを落とした。
*****
最近のコメント