ペットカメラで留守中ネコをモニタリングしてみた
迫田陸都はその日、俳優であり恋人の有村祥太郎の留守を預かり、留守番の猫まりおのお世話にやってきていた。しかし、魔が差した陸都は、祥太郎の部屋でオナニーしてそのまま寝落ちしてしまった。目が覚めると、不在のはずの恋人が、ガッツリ自分を後ろから犯していて――?!
その日、迫田陸都は恋人である祥太郎の家に一人訪れていた。
頼まれていた飼い猫まりおのお世話のためにやってきたのだ。
自分が取ってきた大きな仕事とはいえ、彼に触れてもらえない1ヶ月は長すぎる。
愛する人の気配がそこかしこに残る空間に一人きりというのは、不思議な感覚だった。
1LDKの祥太郎の家は、奥に寝室を一部屋確保している。
4日前に見送ったばかりだというのに、何度も肌を合わせたこの部屋にたった一人でいると、もの悲しくなってきた。
ベッドの上には出がけに脱ぎ散らかされたであろうスウェットがあった。手を伸ばし、顔を埋めると祥太郎の匂いに包まれる。
お日様の下で日向ぼっこした大型犬のような祥太郎の匂いが、陸都は大好きだった。
陸都は最近ずっと新人のマネージメントに追われていた。
祥太郎は、事務所一番の稼ぎ頭なのに、たった一人で支度をして1ヶ月のロケに出向いているのだ。
有村祥太郎は、弱小芸能事務所で勤務する陸都が、初めて自分でスカウトした青年だった。
出会ったのは4年前、事務所にランチのデリバリーにやって来た6歳年下でまだ高校生だった祥太郎と初めて出会い、雷に撃たれたような感覚を味わった。
161cmしかない自分が、仰ぎ見る189cmの長身なのに少し猫背気味で、一見すると野暮ったいような、獲物を狙っている肉食動物のような気配に、なぜか目が離せなかった。
ぶっきらぼうな彼に一目惚れ(仕事的に)して、猛アタックしてなんとか首を縦に振らせてからは、手取り足取り演技指導を行い、ヴィジュアルもワイルドな彼の良さを引き出すように、研究して売り出した。
結果、もともとの素質がよかったのももちろんだが、お互いの努力の甲斐もあり、モデルやTVドラマの仕事は、生活に困らない程度に入るようになった。
そして、今回ついに映画の出演が決まったのだ。主役ではないが、ストーリーの中核をなすキャスティングで、宣伝ポスターにも主演キャストとして名を連ねる大きな役だ。
自社の俳優と、マネージャーができてるなんて自分ではよくないことだと思っていたけど、愛し合ってるのだからしょうがない。
「ショウに会いたいな…」
呟いてしまえば、より一層会いたくなった。
鼻腔を満たす祥太郎の匂いは、陸都の心だけでなく下半身をも刺激する。
しばらく会えないからと、やりダメしたのが5日前。一度疼いてしまった体を見過ごすことはできなかった。
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