もどかしくてじれったい (Page 2)
「…は、ぁ…」
『これも気持ち良い?』
ぢゅっと音を立ててそれに吸い付かれたように、それをきゅうっと引っ張る。瞳を閉じればまるで昌也にされているかのような感覚に陥って、お腹の奥がずくずくと疼いた。
『…もう勃ってる』
「ふ…!」
自分で胸に触れているだけなのにどこもかしこも、熱くて熱くてたまらない。大きくなってしまったそこに手を伸ばすと。
『まだ、ダーメ』
細長い綺麗な指で止められたのを思い出す。
早く中をぐちゃぐちゃにかき混ぜてほしい、前もたくさん擦り上げてほしいのに彼はなかなか欲しいものを与えてはくれず、塗り付けるようにぐりぐりと先端を人差し指で弄んだ。
「んんっ…」
その間も胸をちゅうちゅうと吸われて、だんだんと声が抑えられなくなり唇を噛み締める。無意識に腰が揺れて、背筋が甘く痺れた。
『ふふっ、かーわいい…』
「んぁっ…!」
耳元で囁かれたことを思い出して、抑え切れない声が漏れでた。そして彼はローションで濡れそぼったそこにつぷつぷと指を突き入れてゆっくりと抜き差しを繰り返した。
それを思い出しながら同じように自らの指で慰めたけれども、なんとももどかしくて堪らなかった。昌也の細長い指で突つかれた最奥が、自らの指では届かなかったから。
届かない奥は諦めて、浅いところをゆるゆると突いてみたがそれはあまりにも弱々しい刺激で。
「まさ、や…んっ…」
…やっぱり駄目だ。
昌也に触れられるのが1番気持ちいいなんて、始めからわかりきっていたことなのに。悪足掻きを繰り返しても最後にはやはりそこに辿り着く。
「…ん、んぁっ…」
頭では理解していても身体の熱は引くことを知らず、指の本数を増やしてなんとか快楽を掴もうともがき続けた。
『伊織好き…大好きだよ…』
「あ、うっ…昌也ぁ…!」
ぐちぐちと音を立てて奥以外のイイところを弄る。昌也に抱かれているときほどの快感ではなくとも、なんとか絶頂に達して終わることができそうだと、頭の隅で少しほっとした。早くしないと彼が起きてきてしまう。
水音が響く浴室の中、頭が真っ白になり何も考えられなくなっていき、やがて。
「…伊織」
「!…ひ、ああぁっ…!」
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