美貌の困惑 (Page 3)

何回かは俺が僕がってうるさかったもんだけど、最近は誰が抱かれようと誰がしゃぶろうと、喧嘩をしなくなった。
誰でもいい俺にはその喧嘩がストレスだったが、それがなくなってからはこうして気紛れに褒めたり礼を言うようになった。

シャワーを浴びる前にキッチンを覗けば、浅木が昼食の準備をしている。
他の三人は性欲旺盛な奴らで、隙あらばって感じだけど浅木だけは違う。

誘えば応じるし俺を嫌ってんならそもそもここにはいない、それも分かってるけど一線引かれてるように感じるのは浅木だけだ。

俺に惹かれる奴なんて老若男女問わずちょろいもんで、ちょっと笑ってやりゃ腰が砕ける。
甘える素振りを見せりゃマンションでも車でも手に入るくらい恵まれた容姿だっつうのに、全く靡かない。

「浅木、おはよ」
「おはようございます。お昼は天ぷらうどんでいいですか?」
「肉がいい」
「分かりました、天ぷら少し多めにしますね」
「…喰っちまうぞ」
「私じゃお腹は膨らまないでしょう?…ん、竜さんたちがお腹を空かせてしまいますから」

俺の我儘を叶える気がさらさらない浅木には、こうしていつもうまいようにあしらわれる。
食材を選んで並べる手を掴んでキスをしても俺に靡くことなく、俺の唇にうどんの袋を押し当てやがった。
やったばかりでもまだやりたい、浅木を抱きたいと思う時はあっても、あいつらほど素直に誘えない。

*****

この俺が、なんて考えつつ空腹を訴える腹にも浅木にも負けて大人しくシャワーを浴びた。
誰か一人を贔屓する気はない、愛なんか与えられて当然だと思っているから俺が誰かに返せるとも思えない。

あいつらがここにいるのはただ顔がいい俺とやりたいだけで、俺がやらなくなったら離れて行くんだろう。
誰かを選ぶ俺じゃなくて、誰かと平等に扱う俺がいいんだ。

軽く水気を拭き取ってから下着姿でリビングに出れば、晶と伊千郎がそれぞれタオルを持って駆け寄ってくる。
晶は俺の髪を拭いて乾かして、伊千郎は拭きそびれた背中や足の指の間まで丁寧に拭いてくれる。
尽くすのが好きなんだろうし俺も楽だから、やっぱり今の関係を続けることに不満は見当たらない。

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