専属メイドに捉われた主の扇情 (Page 5)

「あっ、あぁぁっ…ご主人、様っ…」

「イケよっ」

許可の言葉を発すると、正の全身が強張って静止し、オレの手を生暖かくトロっとした液体が滴った。

限界まで抑えた精を吐き出し、体力を使い果たしたのか。

浮いていた正の体がベッドに沈んだ。

「おっと、まだだぜ」

ぐったりする体を起こして胸に収めると、後ろから再び奥を突き上げた。

「あ、ご主人様っ、もうご勘弁をっ」

すると、その言葉とは裏腹に、正の欲望が再び精気を持って上を向き始めた。

「だったら望み通り、次は自分で前イジれ」

「かっ、かしこまり、ましたっ、」

本当は触りたくて仕方がなかったらしい。

命令を受けると間を置かず、がっつくように自身の性器を上下に擦り出した。

「あっ、あっ…いい、気持ちいいっ…」

前後とも快楽に犯され、悶絶する様子に見惚れていたときだ。

「うっ…」

狭かった内部がまた狭くなった。

熱い肉壁が、キュウキュウとオレの性器に絡んで締め付ける。

メイド姿の従順な正に、征服欲や支配欲を煽られ続け。そして、性的興奮を与えられた挙げ句、まだ頂点に辿り着けなくて。

すべての悦楽が中途半端。

そんな状況のオレにとって、この締め付けは凄まじい官能でしかなかった。

「あっ、またっ、またイキそうですっ」

「まっ、待てっ…正…!」

「あっ…あぁっ…!」

オレの制止も虚しく、短く喘いで全身をブルッ振るわせると、正は2度目の射精を迎えた。

そのときに彼の内部の筋肉に締め付けられ、オレも精を吐き出した。

「あ、ご主人様の、精液が私の中にっ…」

うっとりした声で呟くと、正は力尽きたようにベッドへうつ伏せになった。

そして、肩を上下させて浅い呼吸を何度も繰り返す。

「ゴメン、手加減もなしにっ…」

「構いません、貪欲に求めていただいて」

ぐったりした様子に思わず謝ると、正は少しだけ体を浮かせてオレを見た。

「私は貴方の専属メイドですから」

そう言うと、口角を上げてオレに笑みを向けた。

「学園祭のときのように、私に情欲を抱く限り。ずっと…」

不敵で妖し気な笑みでの、浮き世離れした愛情表現に、思わず息を飲んだ。

しかし、淫靡さを含む言動で、やっと気づいた。

オレが服従させていたのでなく、オレが服従されたという事実を。

暴かれた事実に内心で自覚していると、首に腕を回されて顔を引き寄せられた。

そして、鼻の頭が触れそうな距離で、笑みを浮かべたまま言う。

「違いますか?」

淫語で羞恥を煽って征服欲を満たし、奔放に動いて吐精まで行き着いて。

オレの心身を快楽で操り、最終的に正も至高の快感を味わって。

心身に強烈な快楽を植え付け、それにまた快楽を得る。

「ご主人様?」

主人へ服従を誓うメイドの格好をしているのは正だ。

しかし、そんな彼に服従し続けるのはオレの方かもしれない…。

Fin.

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