旅行先でもアツい夜を
晴と玲央は付き合って半年の恋人同士だ。大学もバイトも一緒のふたりだが、今回ははじめてのふたりきりの旅行にきていた。日中は観光をたのしみ、ホテルに戻ってきた夜の時間はもちろん我慢なんてできなくて…。
晴と付き合い始めて半年、はじめての旅行に来ていた。
晴とは大学の学部もバイト先も同じだから、ほとんど毎日顔を合わせているけれど、恋人としてふたりきりで一緒の時間を過ごせるのは特別嬉しい。今回は2泊3日だけど、長期休みのときにでももっと長めに休みを合わせてふたりで過ごすのもいいな。なんて思ったりもした。
観光地を回り、いろんなものを食べ歩いていたら、すっかり1日目が終わろうとしていた。
「あー、俺ホテルのベッド好き。でかくていい」
「着替えてから寝転がりなよ、てか荷物床に置いたら踏む!」
「玲央もこっちこいって」
「もー」
晴や俺の部屋のシングルベッドとは違って、ダブルサイズの大きなベッドの上に転がる。部屋にはベッドの他にソファやテーブルがあって、その奥にガラス張りの大きな窓がある。部屋の電気をつけなくても月明かりだけで充分だ。
「なぁ、キスしていい?」
「え…うん」
隣に座っている晴に腕を引かれ、腕の中に引き寄せられた。
「んっ」
ちゅっと音を立てて唇を合わせる。何度か軽い口づけを交わした後、舌先が触れ合うような深いものに変わっていく。
「ふぅ…っ…」
息継ぎの合間に漏れ出る声が恥ずかしくて耳を塞ぎたくなるけど、この甘ったるく溶けるような感覚が好きだったりする。
「玲央、かわいい」
「もう…そういうこと言うなってば」
「なんで?本当のことだろ」
「うー…」
晴の言葉ひとつひとつにドキドキするし、こんなにも好きなんだなという気持ちになる。
「ね、ちょっとだけ触らせて」
そう言うと、着ていたシャツの中に晴が手を滑り込ませてくる。
「ちょ、まだ風呂入ってないし汗かいてるからダメだって!」
「大丈夫、気にしないから」
抵抗しようとすればするほど力が強くなっていく。脇腹あたりまで手が這ってきて思わず身体が跳ねてしまう。
「ひゃあっ!やめて、ほんと汚いって!」
「だから平気だって言ってんじゃん」
「うそつきぃ…あっ…」
手はそのまま胸の方へと移動していき、突起の周りを指先でくるくる撫でられる。
「やだ、そこ…ッ」
「乳首感じるようになった?」
「そんなわけ…ないだろ」
「じゃあこれはどうだろうな」
両方の親指で押し潰すようにぐりぐりされて、腰の辺りにじわじわ快感が広がる。
「んンっ!…っ…ふっ…ぁ…」
「ほら、気持ちいいんじゃねぇの?」
「ちが…きもちよくなんか…っ」
「嘘つくならもっと強くやるぞ」
今度は摘んで引っ張ったり爪を立てたりしてくる。痛いはずなのにそれがまた刺激になって変な気分になる。
「あァっ!それだめぇ…ひっぱんないれっ」
「こうされる方が好きでしょ」
「んっ…すきじゃないっ」
強情な俺を見て楽しげに笑う晴。その意地悪な顔も悔しいけどやっぱり好きだ。
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