逆ナンに騙された俺は処女を奪われる
俺、三浦景は海へ来ている。友だちはいないが、初めてのナンパを成功させたいと思っている。海辺で日焼けしながら女の子を探していると、かわいい女の子が話しかけてた。まさかの逆ナンに喜んでいると、彼氏とかいう男が現れて…。
俺、三浦景は海へ来ている。しかも一人で。友だちがいない寂しいやつとかではない。なぜなら、海で初ナンパを成功させたいからだ。
「あっつ…」
まだ七月の初めだというのに、焼けるように太陽が照っている。海に入って身体を冷やしたいが、たぶん日焼けした男の方がモテるかと思うので、日焼け用のクリームを身体に塗りたくって、レジャーシートを敷いて寝転がっている。
「いや、あつい…。やっぱパラソルさすか…」
暑すぎて、いい感じに日焼けするという目的はあっさり捨てた。浜辺にぶすっと勢いよくパラソルをさし、水筒に入れた麦茶を一気に飲み干した。
とりあえず、浜辺にいる女の子たちを物色しよう。
「あの、すみません。ひとりですか?」
「へぇっ?」
かわいい声で女の子が話しかけてきた。ピンクのふりふりビキニを着ていて露出が半端ない。しかもかわいい。ナンパ初体験の俺は目のやり場に困ってしまう。いや逆ナンか。
「あ、あの、ひとりです…」
「やったー! 私も今一人なので一緒にお話ししませんか?」
かわいい女の子はそう言って、俺の小さいレジャーシートに入ってきた。さらに近づいてきた女の子にドキドキしてしまう。
「さっき彼氏とけんかしちゃって、ひとりで寂しかったんです」
「そうなんですね…」
彼氏とけんかかぁ…って!! 彼氏持ちじゃないか! さすがに誰かの彼女を取る気はないし、やっかいごとはごめんだ。
「あ、あの、彼氏さんがいらっしゃるなら、俺といるのはマズいと思われるのですが…。戻った方がよろしいかと…」
「そんなぁ! 堅苦しい話し方で追い出すんですかぁー?」
泣きまねをする姿もかわいいが、それに騙されるわけにはいかない! でもかわいい。
「すみません、でも…」
「おい、そこの男。俺の女となにしてんだ?」
俺の背後から男の声がした。振り返りたくなかったが、振り返ると、いいかんじに日焼けした若い男が立っていた。
「な、なにもしてません…。ふたことぐらいしか話してません…」
ホントに何もしていない。女の子をじろじろは見てしまったが、ほんと無罪なんです!
「お前は先に戻ってろ。他の男に話しかけんなよ」
「えー! わかった…」
女の子はその男のいうとおりに、戻ってしまった。けんかしたとか言ってたのに、なんでそんな素直に彼氏のいうこと聞くんですか? そして、その彼氏さんはなんで彼女と去ってくれないのか。
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