初めての夜 (Page 5)
「…っ、ひ…あ、ぁ!や…ぁ!」
「もっと、突いてほしいんでしょ?」
さっきまでのゆっくりとした刺激は、もう終わり。
シュンは俺の腰をがっちりとつかんで、逃げられないようにホールドしている。
今までとは比べ物にならないくらい強い力とスピードで突き上げられて、俺はもう声を抑えることができない。
「シュン…っ、やば…ぁ!きもちい…っ、イイ…っ!」
「いっぱい気持ちよくなってよ…っ」
濡れた前髪の隙間から、シュンの表情が見えた。
熱に浮かされてるのは俺だけじゃない、シュンだってもうすっかり快感に溺れている。
最奥を突き上げられながら、二人の間に揺れていた俺のモノをシュンがつかんだ。
突然の快感に、後ろの穴がヒクヒクと収縮するのがわかる。
「シュン…だめ…っ!そこ触っちゃ…ぁあ!」
「…こんなにおっきくして…もうイきたいんじゃない…?」
「は、ぁ…っ、もう…くるしいよ…ぉ」
前後から与えられる刺激に、もう耐えられない。
だけど、突き上げられる速度は遅くなるどころか、どんどん速くなっていく。
「…っ、だめ…ぇ!そんなに突いちゃ…あ!イっちゃ…う、イく…!」
「いいよ、イって…」
「ひゃ…あぁ!!」
内壁をえぐるように突き上げられて、俺はあっけなく果てる。
自身の先端からは、びゅるびゅると音をたてながら白濁が溢れているのが見えていた。
「…シュン…好き…」
ぼんやりとした意識の中、そう呟いたら優しいキスが降ってくる。
汗がにじんだ俺の額を、シュンが手のひらでそっと撫でた。
「…ねぇ、リョウ」
「なに、シュン…」
ぎゅっと抱き寄せられて、胸いっぱいに多幸感が広がっていく。
ああ、この人に抱かれて、本当によかった。俺ってなんて幸せ者なんだろう。
…って、思ったのは、つかの間。
「まだ、俺イってないんだけど」
「…は?」
「だから、まだイってないから、休んじゃダメ」
「え、は?待って、無理無理!もう無理!」
もう腰が死ぬ!なんて弱音を漏らしたら、じゃあ上に乗ればよくない?って体を反転させられる。
待って、待って。初夜って、普通何回もするもんじゃないって、なんかの本に書いてあったのに!
「誘ったんだから、最後まで責任取ってよ」
「…鬼!ドS!」
「俺だって、リョウの中でイキたいんだけど?」
そんなこと言われたら、拒めるはずなんてない。
戸惑いながらシュンのほうを見ると、まだまだ余裕な表情が見えて、なんだか悔しい。
頬を触れられ、引き寄せられる。もう一度口づけられて、それがはじまりの合図になる。
初めての夜は、思っていたよりもずっと、刺激的な夜になりそうだ。
Fin.
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