ミソジのヨルキミヲ… (Page 6)
「んっ…あっ、はぁっ…」
ベッドの上で、四つん這いのトモキが、タイチに尻を向けて、後孔を自分の指でヌチヌチといじっている。はおったままのジャケットに、だらしなく全部のボタンをあけたワイシャツ。ズボンは膝までズリ下げられている。
タイチはジャケットを脱ぎ捨てているものの、ネクタイを緩めただけで、ワイシャツもズボンも乱していなかった。そのズボン越しからでもしっかりとわかるぐらいに隆起したタイチの下半身を、チラリと横目で見てトモキはなやましい声をあげた。
「ねっ…こんなっ…、こんなの見て、興奮っするのっ?ぁ、ああっ」
自分でも思った以上に深く指が挿入ったのか、トモキは背中を仰け反らせてブルルッと震えた。トモキ自身の指を咥えこんでいる孔は、赤みを帯びてヒクヒクと収縮している。その視覚的な刺激に、ますますタイチは自身の熱が高まるのを感じた。
カチャカチャとベルトを外して、タイチは下着ごとズボンを下ろした。しっかりと存在を主張して上を向いている自身からはすでに、先端から我慢の利かない欲がトロリとあふれそうになっている。
「すげぇ…。ちゃんと勃ってる」
思わず感嘆の声をもらして、タイチは少し不慣れな手つきで避妊具を装着した。その様子を見て、トモキは後孔から指を抜いた。
「トモキ、この体勢で、いい?」
「え…う、うん」
いわゆるバックの体位で、タイチはトモキの腰を支えると、勃起したままの自身を彼の後孔へと挿入した。
「ぁ、あぁっんっ――」
「は…やっべぇ…すげぇ気持ちいい…」
それは10年ぶりの感触で、全身がブルブルと震えるほどの快感に、トモキはしばらくそのまま動けずにいた。
「ちょ…待って、な。今動いたら秒でイク」
言って、タイチは、着衣のままのトモキのシャツに手を伸ばした。
「あ…脱いだほうが…いい?」
ベッドについていた片腕をあげてシャツから抜こうとするトモキの肩をタイチは抑えた。
「いい。このままで。着たままのが好き」
多分…とタイチは思っていた。
10年前も、乱した着衣のままで行為に及んだ。あれ以来、女性とセックスができなくなった。男性相手なら…と思わないこともなかったが、そういう相手を探すことには抵抗があった。だからいつも、溜まった欲は自分で慰めて解放するしかなくて、そのときに思い浮かべるのはいつだって、着衣のままに乱れるトモキの姿だったのだ。
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