甘い匂いを上書きさせて (Page 3)
また太ももをあげられて、柊哉のソレが俺のアナルへとくっつく。
俺の我慢汁とローションが混ざり合ってねばついた液体が、柊哉の肉棒にまとわりつきながらいやらしい音をたてた。
くちくちと音をたてながら腰を揺らして中に侵入してくる。
圧迫されて苦しいのに、出し入れされながらどんどん奥へと挿入される肉棒に期待が膨らんだ。
「あぅ、あっ…あんっ、ぁ…」
いいところを突いてほしいのに、たどり着く手前で入口に戻ってしまう。
そしてまた欲しいところに戻る手前で戻る。
「しゅぅ…? なん、で…」
「誘ったときに『ヤダ』って言われたから仕返ししたくて」
「だ、だって…俺、仕事」
「仕事なのに付き合ってくれるなんて優しいお兄ちゃんだよ。藍は」
「だ、だったらもっと、もっとして…!」
イキたいのにイケない。
このまま寸止めされ続けたらおかしくなる。
「んー、でも一回って約束だし」
「い、一回じゃなくていいからっ! いっぱいしていいからぁ! お願い、おねが…あああっ!」
バチュンッ…!
大きな音をたてながら、奥深くを肉棒が突いた。
息が止まりかけ、頭の中で星が散る。
「にーちゃん、約束だからね」
「あっ、あ…ぁあっ…」
「いーっぱい気持ちよくなろうね」
ピストンを速め、パチュパチュといやらしい音がたつ。
「あっ、ああんっ!」
「やらしい声」
「あぁ…! だってぇ、しゅうの、しゅうのきもちいぃ!」
「うん、俺も気持ちいよ」
柊哉は音をたてながら耳を舐め、脳内にジュルジュルと音が響く。
「ああっ…はぁうんっ! ややっ、やめ、やめえっ!」
耳も中も止まることなく快感を与え続けられる。
抵抗もできずに涙が流れ、気持ちよさに喘ぎが止まらない。
「しゅう! しゅう、もう俺、おれぇ…!」
「う、ん…俺ももう…!」
さらにスピードがあがり、俺の身体はガクガクと震えた。
力なく身体がベッドに倒れ、呼吸を整える。
中でビクビクと柊哉が達するのを感じると、俺の意識が遠のいた。
「やば…い…、しごと…」
「起こしてあげるから安心して」
「ん…、たの、む…」
「おやすみ、にーちゃん。でも…寝れる、なら…ね」
意識が途切れるのとほぼ同時、パチンッ…と音がする。
そしてまた中にナニかが侵入された。
「ぁ…!」
まぶたをあげると、柊哉の顔が近づいて口がふさがれる。
舌が口内で暴れ、歯列をなぞった。舌同士が絡みあい、口の端から唾液が流れる。
「んんっ…!」
なんでキスなんかするのか。
中に入る肉棒が奥をトントンと突き、快感に頭がボーッとしてくる。
「いっぱいしていいって約束だから、ね」
意地悪な笑顔を向けられて、身体がまた暴かれる。
「しゅう…」
甘い香水と酒の匂いはもうしなかった。
Fin.
攻めが冷静すぎる
えっっっろ←
雀 さん 2021年2月18日