太陽と月 (Page 4)

嫌なら全力で拒否すればいいのに、リョウはそうしなかった。
シャツのボタンをすべて引きちぎってしまっても、ズボンを脱がしてしまっても、「やめて」と小さく喘ぐように言うだけで、タクマを拒否しようとは決してしないのだ。

「ああっ…そんなっとこ…」

胸の飾りに吸い付いても、甘苦しい声をあげるだけだった。

ライブでシャツを脱ぎ捨てたり、上裸の撮影があったり、着替えるところだってこれまで何度もみていて、見慣れているはずなのに、今、目の前のリョウの素肌に、タクマは自分でも信じられないぐらいに欲情していた。

色素の薄いリョウの胸の飾りは汚れを知らないかのような薄桃色で、味なんてないはずなのに、舌を這わせた先端の果実は甘美だった。
すべて喰いつくしてしまいたい衝動にかられて、チュゥと強く吸い付けば、甘く誘う声がする。

「あっ…どうしよ、やばい、タクマ…」

言って、リョウはモゾモゾと下半身を動かしだした。
タクマは片手をリョウの下半身へと伸ばして、下着の上からソコに触れた。ジトリとした湿りが布越しでもわかった。

「めっちゃ感じてるじゃん、リョウ」

下着ごと掴んだモノを上下に扱けば、チュク…控えめな水音がした。

「あっ…だっ…て、タクマがそんなとこ、舐めるからっ…こんなの人にされたことないし…」

その言葉に、ひそかにタクマはホッと胸を撫でおろしていた。リョウの身体はまだ、汚い大人の手に触れられていないのだ。
それと同時に湧き上がるのは汚れきった自分の手が触れてしまっていいのかという不安。
タクマがいじめて、たかぶらせてしまったリョウの雄は、早く熱を解放してくれといわんばかりに熱く、硬くなっていた。

「リョウ。イキたい?」

「えっ…あっ…だって、タクマも一緒に…でしょ?」

そう言って、リョウはすがるような目でタクマを見つめてきた。
暗い部屋から太陽の下に出た瞬間に目がくらむような、そんな感覚がタクマを襲った。

「ほんと…お前、なんなのっ」

そう吐き捨てて、タクマはリョウの腕を引っ張り上げると、彼の身体を180度回転させてうつ伏せにした。

目の前のローテーブルに無造作に置いていた、肌の保湿クリームをひったくって、中身を手に取った。そうしてから、リョウの下着をずり下ろすと、クリームをまとわせた指で後孔に触れる。

「ひぁっ!?え!?なにしてんの!!」

後ろ手で必死に尻を押さえながら、リョウは後ろを振り返った。信じられないというように目を大きく見開いていた。

「なにって…。ほぐさないと挿入んねーじゃん」

「ほぐす…?え?挿れるってまさか…」

「一緒にって言ったの、リョウでしょ」

「一緒に…って、その、僕は…一緒に抜きあうのかと…ひゃぁっ――」

保湿クリームをまとった指をツプリと孔に挿せば、思った以上に滑りがよくてそのまま奥まで指が飲みこまれていった。
プルルッとリョウの尻肌が恥ずかしそうに震えた。

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