俺が『オメガ』になった理由
オメガの七星(ななせ)はアルファの慧斗(けいと)に犯された。ヒート中に抱かれ、一方的に番にされてしまう。どんなに嫌がっても中出しされ、逃げることもできずに犯され続けた。番になった翌日、七星が『オメガになった真実』を慧斗に聞かされて──。
「やめろ! 慧斗!」
ヒートが起こり、目が覚めた瞬間に俺は獣に襲われた。
*****
最悪だ。
最悪、最悪、最悪、最悪ッ。
「あうっ!」
奥を突かれ声が出た。
動物たちが交尾するように、バックで俺の中を突く慧斗に腕を引っ張られる。
逃げることができず、セックスをはじめてどれくらいたっただろう。
発情期(ヒート)中のオメガのフェロモンにあてられたアルファは、発情した獣のようにオメガを襲う。
どんなにオメガが抵抗しても、アルファには敵わない。
男とはいえ、オメガとアルファじゃ体格も力も天と地ほどの差があるからだ。
だから、ヒート中に同意なく襲われ、番になってもアルファに非はない。
薬を服用しなかったオメガが悪い。噛まれないように首輪をしていなかったオメガが悪い。
だから今、この状況も俺が悪いんだ。
「ひぐっ…! やあぁぁぁああああっ!」
バチュンッ…と音がたち、中に精液が出される。
ガクガクと身体が震えてベッドへと身体が落ちた。
「はぁ…んぁ…あぁっ!」
「…まだ」
「ひぃっ!」
お尻をつかまれて突きだす形になる。
そしてまた慧斗のソレが挿入された。
「あぁぁぁっ!」
「なぁちゃん…、七星」
慧斗は俺の名前を呼んで、リズムよく腰を打ち付ける。
コンドームもつけずに何度も何度も中出しをされ、このままじゃ彼の子どもを身ごもるのは間違いない。
「ひぐっ! んんっ! やら、やらぁあああ!」
「なぁちゃん」
「あぅっ、あっ、あぁっ!」
「…かぁわいい声、もーっと聴かせて?」
「ひぅっんっ…んぅんんんっ!」
指を噛み、声を出さないようにする。
自我をなくした慧斗の言うことなんか聞いてたまるか。
「なぁちゃん、もぉっと酷くされたいの?」
「んあッ…あんぅ…!」
手首を奪われ、仰向けに寝かせられる。
「ぅあ!」
慧斗の膝に乗せられ、反射で奥を突かれた瞬間に『酷いこと』が起きた。
両手首を後ろで握られ、慧斗の口が俺の胸へと息を吹きかける。
「やっ、やっ…やら、やめぇ…!」
「やめない」
「ひぃ…!」
──ジュゥ…ッ
乳首を勢いよく吸われ、俺の身体がのけぞった。
だけど体は倒れず、後ろで押さえられて逃げることができない。
「やら、やらぁ、あああああっ!」
グチュグチュと音をたてながら揺れるだけだった腰が胸で感じるたびに大きく動く。
胸で感じ、ビクビクと飛び跳ねる体が自身で上下に肉棒をくわえこむ。
「やら、おねが…おねがいぃっ!」
「…んー」
「んんうっ! ひぁ…やらの…やらぁあ!」
動きを止めたいのに、乳首を舌先でいじられるたびに感じてしまう。
逃げることもできず、感じることをやめることもできない。
なんでこんなことになってるかを整理したいのに、快楽でぐちゃぐちゃになった頭では考えることすらできなかった。
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