編集担当との再現セックスが官能小説家に与えた感情 (Page 4)

「んっ…っ」

下半身を支配する弱くも官能的な衝撃や喪失感が、僕を快楽の世界へ引き込む。

お風呂上がりのような悶々とした局部の熱さに、立てている左右の膝小僧を擦り合わせた。

「ねえ、今どんな感じ?」

眼下に映っているであろう僕の醜態を、もちろん城島は見て見ぬフリをしなかった。

「どうしてほしい?」

(前、触ってほしい…)

風邪を引いた時のように頭がぼんやりする中、欲求を満たしたい気持ちを押し殺した。

眼球をチラリと動かすと、僕の体に跨ったまま不敵な笑みで見下ろす男と視線が合う。

弱かった衝撃が強くなり、抜き差しの運動の速度が徐々に上がった。

「うっ、アッ…んっ」

「愛理、聞かせて」

気付けば前も後ろも、上も下も熱くて熱くてこのまま体が溶けて消える錯覚すら覚えた。

まだ記憶が新しいからか、ここからの流れは覚えていた。

頭に残っている愛理の行動に沿う。

「早く…私を廉也のものにして?」

「どこで覚えてくるんだって、そんなセリフ」

愛理の言葉を真似して少しの沈黙の後、城島は少し悔しそうに言うと埋め込んでいた指をズルリと抜き出した。

異物が抜かれて口寂しいのか、広げられた部分が何度も細かい収縮を繰り返してうずく。

視界に戻った2本の指は、体液やら潤滑剤で卑わい光を放っていた。

淫らに汚れた手で城島は、下半身の衣類を器用に最低限の部分だけ寛げる。

小さな隙間から取り出された屹立が眼前でお披露目された。

それは亀頭部を剥き出しにして陰茎を限界まで膨張させたまま、しっかりと天井を向いていた。

その太さは、指2本や3本分の質量を遥かに超えていた。

(こんなに大きいの、入るのか…?)

そんな恐怖や、これが入るのかという密かな期待感に身震いした。

2つの感情を交錯させる中、城島は僕の脚を左右に目いっぱい広げた。

そして、スラックスのポケットから避妊具を1つ取り出し、広げると自らの怒張に被せていく。

(どうしてそれを貴方が持っているですか?)

疑問には思ったがぶつける余裕は今の僕にはなかった。

薄いゴムを被せて尻肉の割れ目の奥へ進むと、熱を持って未だ収縮を続けているであろう入口に鈴口を当てがった。

「っ…!」

硬くて熱い感触にまた全身がぶるっと震える。

「じゃあ、入れるよ」

そう言うと城島は下腹部をゆっくり進め、少しずつ中に入ってきた。

「いっ…!」

いざ入れられると無痛とは程遠くて、思わず眉間に力が入った。

全身にも力が入って強張っているから、余計に痛い。

「力抜いて」

深呼吸と共に徐々に体の力を抜くと僅かな隙を突くよう、城島は侵入を深める。

「っ…はっ…」

満腹感にも似た感覚に、息苦しさで呼吸を乱した。

(入れられるって、こんな苦しいんだ…)

「いぁっ」

1番太い部分が無理に肉を広げたのか、お腹の奥が引き裂かれるように痛かった。

「もうすぐ、全部入るからっ」

僕の上でそう呟く城島の表情は、笑みと苦痛が親密に同居して複雑だった。

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