おにいちゃんの射精管理 (Page 4)
「その代わり、僕を抱いてくれる?」
「…へ?」
「僕のナカでなら射精してもいいよ」
「そんなこと…できるわけないだろ!」
貴大は声を荒げた。
そして毅(き)然とした口調で、悪魔の誘惑を拒絶した。
「妻を裏切ることはできない」
「…そんなにあの人が大事?」
「当たり前だ。それに君の姉さんだぞ!」
「僕にとっては、ただの恋敵さ…」
理生は不服そうに貴大を見下ろすと、指先でコックリングを弾いた。
「ンぁあッ!」
「聖人ぶるなよ。ほら、早く射精したいんでしょ?」
コツコツと爪でコックリングを叩き続ける。
振動が雄の芯に伝わり、再び強烈な射精感に襲われた。
「ぁあっああっ…やめっ」
「ドピュッ!ドピュッ!って、思いっきり射精したいんだよね?」
理生が男根を握った。
「ぁあああッッ!」
激しく上下に手淫する。
親指の腹がカリをえぐり、この度に貴大は腰を突き上げた。
「ああッッ!やめてくれっ…はち切れそうだ!」
「タマまでヒクヒクしてるよ?今出したら、きっと死ぬほど気持ちいいよ?」
「くっ…やめろっ!」
悪魔のささやきを振り払うように、貴大は必死に正気を手繰り寄せた。
「だめだ…君を抱くなんてっ…許されない」
「いいんだよ、誰にもわかりゃしない。僕らだけの秘密さ…」
「理生く…ん…あああっ!ああっ苦しいっ」
貴大をシゴく理生の手が激しくなった。
抑止され続けた精子たちが、早く解放してくれてと叫んでいる。
「ほら、僕を抱くって言って…おにいちゃん」
理生はいきなり手淫を止めると、貴大に甘いキスをした。
やわらい唇に感触に思わず吐息が漏れる。
ねっとりと舌が歯列をなぞり、上顎を優しく擦る。
唇を甘噛みされるたび、貴大は心地よさに目を細めた。
「んっ…理生くん…」
脳がとろけるような安らぎだった。
美しい悪魔は最後の仕上げに、貴大にとびきりのアメを与えた。
「おにいちゃん、僕のナカに出してくれるよね?」
気がつくと、貴大はコクリとうなずいていた。
「嬉しいよ、おにいちゃん」
攻めの喘ぎほど汚いものは無い。
理生 さん 2021年5月15日