穢れなく美しい理由
この世界で一番、美しい人がいる。それがセナにとっての『翼』という青年だった。そしていつの日か、彼に醜く汚い心を持つようになる。ある日、気が付くとセナは翼を犯していた。意識がハッキリしてもこの行為をやめることができず、セナは嫌がる翼を犯し続ける。そんな中、突然、セナの心にはある感情が現れて──。
この世界で一番、美しく穢(けが)れのないきれいなものに一目ぼれをした。
普段は人がいない波打ち際に彼はいた。
噂では外国から撮影に来た日本人のモデルらしい。
素足で砂浜を歩き、水しぶきを跳ねさせながら、やってくる波すらも彼を際立たせるようにしぶきをあげる。
見ることができない空気ですら、彼の美しさを際立たせるために存在しているようだ。
そして俺は初めて、人間を美しいと思い、キャンバスへと筆を滑らせた。
*****
それから数年後、俺は絵画の仕事で彼の暮らす日本にやってきた。
偶然にも共通の友人がいて、『翼』というあの美しい彼と知り合って──。
*****
「んぐ…ふぅ…」
押し殺したような声に意識が引き寄せられた。
何事かと目を開けると熱気と青臭さが押し寄せる。
それからキャンバスの上でぐちゃぐちゃになるきれいな彼がいた。
「…翼…くん…?」
全身が精液まみれで、ローションと混ざり合ったそれはところどころ泡立っている。
だけど何が起こっているのか把握できず、俺の下で全裸に近い男をただ見下ろした。
俺が握る彼の両手首は赤くなり、口元はネクタイでご丁寧にふさがれていて…。
「んぐ…んん!」
何を言っているのかはわからないけど、彼が怒っているのだけはわかる。
それでも無意識にしていたこの行為を『止める』という判断はなかった。
翼くんの手首を解放して、ぐちょぐちょになった白い太ももを下から掴みあげると、何度もかき回されたであろう秘部に指を二本挿入する。
「んぐっ」
それだけで翼くんは声を漏らし、体を震わせた。
「初めてじゃないの?」
そう問いかけると、翼くんの目つきがさらに鋭くなって腰にかかとを落とされた。
翼くんは自由になった右手で口元のネクタイを解き、咳き込みながら声をあげる。
「ッ…ふざけんなよ! いくらゲイだからって僕をまきこまなっ…あっ…んん」
「ごめん、ごめんね。寝ぼけてたみたいで、ごめん」
「なっ…じゃ、あ…やめ…」
「それは無理」
「はっ? なんで…!」
「んー…」
「ひうっ、やっ、それ…やめ、やめ…ひぃ」
抵抗する翼くんの手首をもう一度掴み、キャンバスの上に押し付ける。
ほぐれた彼の内部へと自身のたかぶる肉棒を挿入させた。
「君を汚したいから」
すんなりと入った秘部に、どれだけほぐされたのかがわかる。
「えっ、やら…んあっ、ひゃあ、やらよ…やらっ」
大きいと噂の、俺の肉棒を簡単に受け入れ、快感まで味わえるなんてほぐすのに長時間コースだったに違いない。
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