彼の泣きぼくろ (Page 2)
彼の部屋へと入り、緊張しているような彼を、吾妻は後ろから抱きしめる。
形のいい耳に舌を這わせ、ゆっくりと愛撫していく吾妻。ゆっくりと彼の浴衣から手を入れて、少しだけ震える体をなぞってやる。
「大丈夫、嫌なら辞めてあげる」
そう言って、ベッドに彼を横たわらせた吾妻は、彼が抵抗しないのを確認して帯を解く。
中は下着だけで、想像していた通りの白い肌と細い腰。
「っ、あぅ…っ」
我慢できずに漏れる声も甘くて、正直、吾妻は限界だった。
酒のせいかグルグルと頭が回って落ちつかないが、これで終わるわけにはいかない。
彼の脚を持ち上げ、後ろに舌を這わせる。
「っあ、待ってくれ…そんな…ぁっ」
切なそうに彼のものが震えて、それでも嫌がる様子はなかったので、わざとぴちゃぴちゃと音を立ててやる。
彼は恥ずかしそうに眉を顰(ひそ)めながら、そうして、そのまま前も触らないままに、一度果ててしまう。
「…やっぱり。冴木さん、経験あるでしょ。彼氏?後ろも結構やわいよね」
そう言って、達したことで力が抜けている後ろに、ゆっくりと指を挿入する。
「っぁ…そんな、のっ、いなぁ…っ」
彼が出した精液をそこに垂らせば、指は容易く2本は入り、中を擦ってやるとさらに奥へと導くように蠢(うごめ)くそこ。
普通の処女じゃこうはいかないし、普段から触っているのか中の刺激にも彼は正直で、一度達したはずのそこから、またどろどろと精液を漏らしてイってしまう。
「ふーん。っと、そっか財布の部屋か。冴木さん、俺、ここに入れてあげたいんだけど、俺ゴム持ってないから、素股でい?」
そう吾妻が昂ったものを取り出せば、彼はそこに夢中で。
くるりと彼の体を反転させてから、その綺麗な丸みを帯びたお尻に、ゆっくりとこすりつける。
「っやっべー。こんな尻見たら、俺多分今後、冴木さん見て冷静でいられる自信がねぇわ」
彼の細い太ももを合わせて立たせ、その間に吾妻のものを差し入れる。
「ん、ぅ…待って。そこの鞄(かばん)に」
しかし、するりとベッドから抜けた彼。
這うようにして旅行鞄を開ければ、ジェル付きのゴムを箱ごと取り出した。
「っぶ…それ、冴木さん何事!?どんだけやるつもりして持ってきたの?」
「…いや、これはその、違くて…」
恥ずかしそうに俯(うつむ)いてしまう彼。吾妻はベッドを降りて、彼を迎えに行ってやる。
「責めてるわけじゃないよ?俺、えろい子大好きだし、自分で触るの好きな子はえっちでもっと好き。…ねぇ、教えて、冴木さん。ここ、いっつも自分で慰めてたの?」
真っ赤な顔をする冴木。それから、甘えるようにして吾妻に抱きついてきた。
「…ずっと、誰かに抱かれたい気持ちはあって。自分ではできたけど、けど怖くて」
「うん。まぁ、出会いも難しい世界だしね」
ぽんぽんと彼の背中を叩いてやった吾妻は、そのまま彼を持ち上げ、ベッドまで運んでやってやる。
彼は、潤んだ瞳で吾妻を眺めた。
「でも、さっきお前の、その体見て…どうしても我慢できなくて。本当はずっと前から、その…」
恥ずかしくなった彼が言葉を濁して。その代わりに、どうしてもいいからとでもいうように、ゴムを押し付けてくる。
「へぇ、気付かなかった。じゃあ、期待に添えるように頑張らないとじゃん」
彼から受け取ったゴムをするりとつけた吾妻は、今度は向き合った彼の脚を広げゆっくりと入れる。
そんな様子を彼は恥ずかしがりながらも、恐る恐る眺めていた。
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