気ままなサソリ (Page 3)

「ミー」
ディヤには、なかなか湊って名前の発音が難しく、ミーなんて呼び名。
ヒューイも真似して、ミーと呼んでいるのだが、やっぱりディヤにそう呼ばれると、身体中が熱くなる。

「ディヤ…っ」
湊は、彼に誘われ、広くて柔らかいベッドに誘われる。
拾われた日からずっと、彼に抱かれてきたベッドである。

まだ湊よりもずっと若く、20歳くらいに見えるディヤ。
そんな彼が、夢中になって湊の体を抱くのは、もちろん神に選ばれた人物っていうのが1番だとは思うのだが。

それでも、自分勝手に彼に愛されているんだと夢を見て、湊は今日も彼に抱かれた。

何度も啄(ついば)むようなキスをされ、そうして身体中に跡を付けられる。

「ん、…っは…」

彼なりの愛情表現らしいそれだが、湊はもうそれだけで体中に熱が渦巻いて。
すっかり勃ち上がったものにも、ディヤは優しくキスをしてくれる。

「ディヤ…っん、あ、ぅ」
彼が手に取ったのは香油のようなもので、花の香りがするそれを、湊の後ろに塗っていく。
もう彼との行為に慣れたようなものだが、何より湊が恥ずかしくなるほど彼のものは大きくて。

こうやって必ず解さないと、まるで体が裂けるような痛みが訪れるのだ。

「ん、っふ…っあ…」
すっかり湊のものからはだらだらと、抑えきれずに精液が流れており。
ある程度慣らし終わると、彼は湊の前に昂ったものを差し出してきた。

ずっしりと、そして彼のオスの匂いがするそれ。
湊は口を大きく開いて、それを喉まで受け入れる。それから、舌や唇を使って、彼のものを愛撫していった。

「ふ…ぅ、ん…っ、ん、ぅ」
より一層、彼のものが大きくなって、苦しくて涙をためた湊の目元を彼が指でなぞってくれる。
そうして、気持ちがよさそうに何度か口の中を揺らしてから、ディヤは熱っぽい視線で湊を眺めた。

「ん、いいよ。来て…っは、ぁ…」
彼のものから口を離して、お尻を突き出すようにしてうつ伏せになる。
すると、彼が湊の腰をがっしりと掴んで、そのままその熱いものを突き入れてきた。

「あっ…っ、う、あ、ディヤっあ、いっ…」
苦しくて、けれど未だ奥まで入らないうちに、湊は太ももをけいれんさせながら達してしまう。
それから、ディヤは緩んだそこに最後まで熱いものを押し込んでいた。

「っく…ぅ…」
息苦しくて、腹の中の臓器ほど掻(か)き乱されそうな圧迫感は、何度だって慣れない。
けれど、気持ちよさそうなディヤの顔が見れれば、湊もどこか嬉しくなって、彼の肩口に顔を埋める。

幸せだ。けれど、幸せすぎていつも怖くなる。
こんな日々が長く続けばいいと、湊はいつだって押し込んだ不安を必死で押さえつけた。

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