気ままなサソリ (Page 6)

「湊、突然いなくなるなんて勘弁してくれ。お前を蔑(ないがし)ろにしていたわけじゃないんだ。ただ、お前を守るために、やらなきゃいけないことが山ほどあって…」
「ディヤ…」
彼は、湊の体を強く抱く。

「お前が神の使いで、帰るべき場所があるのは知っている。もしかしたら、そこにお前を待つ家族がいたのかもしれない。…湊、でも、俺はお前を諦めきれなくて…」
ディヤは少し震える声でそう告げると、潤んだ瞳で湊と視線を合わせる。

「帰ってきてくれて嬉しい。…湊、俺が幸せにする。だから、これからも俺の側にいてくれないか」
それは、湊がずっと欲しかった言葉で。

言葉が通じるってだけでこんなにも、彼との距離が近く感じる。

「こんな…おっさんで、いいのか?」
「お前だからいいんだ、湊。ヒューイも俺も、お前に側にいて欲しい」
彼の言葉に堪えきれず、湊は彼にキスをする。
そのまま舌を絡ませて、お互いに体を押し付けあって。

「湊、今日は俺が」
「え、ディヤ…っ?」
そうして、湊の下着を脱がせたディヤは、そのまま舌で、後ろの窄(すぼ)まりを愛撫する。
唾液をたっぷりと絡ませて、すっかり2年のうちで固くなったそこを、押し広げるようにして、舌で触れていく。

「ここ、凄く硬い。あっちじゃ、誰かに入れてもらったりしなかったのか?…俺は自惚れてもいいのか?」
「…っ、…そぅ、ディヤだけ…」

そこは自分で触ることもあったが、虚しくなって辞めてしまうのがほとんどで。
彼の指が一本入るだけでも、息が詰まるほどキツくて苦しい。

「っ、んふ…ぁ、ぅディヤ…っ、そこ、く…」
ディヤが優しく前にも触れてきて。同時に触られて堪えきれなかった湊は、その場で一度達してしまう。

久々に、頭が痛くなるような気持ちよさを感じて。
湊の体はガクガクと震えていた。

そうして、丁寧に解したそこに、彼の熱いものがゆっくりと入っていく。

「っ…んあ、…っあ、あ」
湊はすぐイキそうになった自分のものを強く握って、そうして涙目になりながらもディヤの顔をのぞく。

「一気に…っ、して。俺、飛びそう…」
そんな湊に、彼が優しく微笑んで。

「湊っ…」
「ぅあ、っ…く」
そうして、ちかちかと目の前に光が飛んで。
湊は堪えきれず達してしまい、そのまま意識を失う。

『俺、またやらかしたかも。やっべー、運命ねじったら怒られるのにな』
そうしてどこか遠くで、サソリの声を聞いた湊。

けれど、そんな声もどこか楽しそうで。

『ま、いっか』
気ままなサソリは、今日もまた、うろうろと歩き出す。

Fin.

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