君の世界に居られるだけでいい。 (Page 3)

「だって…、逆らう理由がないもの…」

先端があてがわれて、ゆっくりと挿入されていく感覚に、瑞樹は肌をあわ立たせた。

「あっ…、んん…」

「ろくに前戯なんかしてねえのに、しっかり感じてんだもんな」

ローションで滑りを足して、佳臣は瑞樹のことなど考えずに腰を打ち付ける。

「あっ、あっ、佳臣く、…気持ち、いい…っ!」

それでも、慣らされた瑞樹の身体は快楽を覚えて、甘い声を上げた。

「なんだ、そんなにいいのか」

「いい、気持ち、い…、奥、奥突いてくれるの、すごい、いい…っ」

「淫乱め…」

低く吐き捨てるように言われて、胸が痛い。

君だからこうなるんだ、と言ってしまいたかった。

背中に腕を回すような、甘い触れあいも許されないような間柄なのに、こんなに感じてしまうのは瑞樹が佳臣を好きだからだ。

伝えられない気持ちをしまったまま、せめてこの瞬間だけは気持ちよくなってほしいと、瑞樹は自分で脚を開いて身体を揺する。

「あっ、佳臣くん、佳臣くん…ッ、気持ちいい、もっと…!!」

眉を寄せて、佳臣は歯を食いしばっている。

感じてくれているんだ、と、瑞樹は嬉しくてたまらなかった。

「もっと、めちゃくちゃにしてェ…!」

腰を押しつけるように、佳臣の腰に脚を絡めてそう懇願する。

「っ、煽ってんじゃねえよ…!」

まるで、苛立ちをぶつけるかのように、佳臣は瑞樹の身体を抱え込んで激しく腰を打ち付けた。

「あ、あぁっ、あぁあっ、あぁ…ッ」

「こんなされてんのに喘ぎまくって、ほんとにエロいなお前は…!」

「あぁっ、あん、あっ、あっ、深いとこ、来てる、佳臣くん、ねえ、イキそう…、アッ…あぁっ、ねえ、たすけて…っ」

目に涙を浮かべて、瑞樹は戸惑ったように喘いだ。

佳臣は助けを求められているのに、まるで取り合わず、ひたすらに瑞樹の腰を掴んで、自分の気持ちいいようにだけ突き上げる。

「い、う…、いく、う、いくぅっ、う、んんっ、ンンッ!!」

佳臣の激しいピストンに耐えられず、瑞樹は口を押さえて声を堪えたまま、身体を丸めて絶頂した。

「っく…、あぁ締まる締まる…!」

獣じみた吐息で、佳臣は呟いた。

瑞樹は、絶頂の衝撃と佳臣のその様子に息が止まりそうなくらい胸が高鳴る。

二度目の絶頂はそれとほぼ同時くらいに瑞樹を襲った。

「ひ、うっ、うンンッ、ン、あァ!!」

「あははっ、すっげえもう二回目!」

佳臣は瑞樹の腰を掴んでいた手を離した。

「三回目イケよ。うまくイけたら、ご褒美にまたイカせてやるから!」

手を伸ばした先には、瑞樹の薄い胸板で存在を主張する小さな乳首だった。

ぎゅうっと摘ままれて、瑞樹の目の中にチカチカっと星がきらめいた。

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