腹の奥のあまいもの
20歳の誕生日を迎えたその日、士郎は突然、2人の男たちに抱かれることになります。強引な炎(えん)と物腰が柔らかな泉(せん)。彼らの目的は、士郎の体の下腹部の、さらに奥深くに溜まっている生気のようで…。
「おい、もう犯してもいいんだよな?」
「そんながっつくなって。いきなり嫌われたらどうすんだ」
その日、話し声が聞こえて士郎(しろう)が目を覚ますと、ベッドの上で覗(のぞ)き込んでくる2人の男たちがいた。
派手な容姿の男たち。
どう見たって大声で助けを呼ぶべき状態なのに、士郎はどうしてか声が出ない。
「っと、お目覚めだな。よぅ、待ちわびたぜ」
2人の男のうち、赤い髪で体つきのいい男が声をかけてくる。
耳には山ほどのピアスと、ジャラジャラと付けられた指輪やネックレス。
そんな彼が、袴(はかま)を着ているのだから余計に驚いてしまう。
まるで似つかわしくないはずなのに、妙にしっくりくる彼のそんな姿。
「士郎、おはよう。驚かせてごめんね」
一方で白い髪の男は、もう1人に比べると体つきが細くて。
上品に笑う彼。同じく袴姿の彼は、士郎の頬に触れてきた。
「おい、泉(せん)。お前から説明しろ。俺は待ちきれん」
赤髪の男の方がそう言って士郎の体を抱き寄せ、そうして、彼の膝に座らせられる形になった士郎。
すると彼は、いきなり脇腹あたりに顔を埋めてきた。
「あー、やべぇそそられる匂いだな」
「っ、や…ぁ」
それから、彼の手は士郎の服の中へと入り込む。
「抜け駆けするなよ、炎(えん)。いいや、説明は後にしよう。ねぇ、士郎。とりあえず抱かれてもらうよ」
そうして、泉と呼ばれた白髪の男は、にっこりと綺麗に笑うと、士郎に口付けてきた。
*****
「ん、っあ…は、ぅ、ぁあっ」
突然見知らぬ男たちに抱かれている士郎は、されるがままで。
後ろから赤髪の炎という男に、ガツガツと挿入され体を揺さぶられ、前からは白髪の泉に胸や性器を愛撫される。
士郎の狭い部屋の、狭いベッドの上に男が3人。
ギシギシとベッドを揺らしながら、士郎は彼らに抱かれていた。
「あーくっそ、締めすぎだ。1回先にイクぞ」
「っあ、あ、ちょ、っま…ひぃ、っあん、っあ…」
自分の口から聞いたことがないような甘い声が漏れる。
士郎は気持ちよさにおかしくなりそうで、目の前の泉に抱きついた。
「士郎、大丈夫。体を壊したりはしないって。いいから今は、気持ちよくなることだけ考えて」
「ん、っあ、んあ、ぃ…っあ、いっ、く…」
痛くて火傷したようにジンジンとする後ろを、炎のものが出入りする。
ゴリゴリと中を犯しながら、気持ちよいところをかすめていく、炎の熱くて硬いもの。
そして、同時に前からは泉に、すっかり張り詰めそうな性器を扱かれてしまうのだ。
「あ、いっ、っあ、んふ…っぅ、イく…っ!」
「あぁ、俺もイク…っ」
士郎は、炎に奥まで押し込まれ、そうして堪えきれずにイッてしまう。
そんな士郎の乱れた髪をかきあげて、優しくキスをしてくる泉。
士郎は彼に寄りかかりながらも、チカチカする視界のなか、注がれる熱いものを感じていた。
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