可愛いあの子の秘密
どこにでもいるサラリーマンの林原には密かに『眼鏡をかけた童顔の男の子が好き』という性癖があった。そして、社内でその理想にぴったり当てはまる後輩の斉藤のことが気になっていた。そんなある日、偶然見かけた裏垢で斉藤らしき男の子のエッチな写真が複数アップされていて…先輩×後輩のエッチなお話です。
俺には誰にも言っていない性癖がある。
それは、眼鏡をかけた可愛い系の童顔男子が好きということだ。
だけど、そういう男子はいそうでいない…そう感じていた。
だが、ついに俺はその理想ともいえる相手に巡り合えたのだった。
*****
「林原さん!これ完了したのでご確認よろしくお願いします」
そう言って笑顔で俺に書類を渡してくる新人社員、斉藤戒がまさに俺の理想の相手だった。
丸くて大きな目に愛嬌のある笑顔、そしてなにより眼鏡をかけている。
だが、職場で露骨にそんな態度をだしては他の社員に示しがつかない。
なので、それを誤魔化すように俺は咳ばらいを一つして、真顔になった。
「ありがとう、確認するよ」
そう言って俺が書類を受け取ると、斉藤は一礼してその場を立ち去った。
俺はその背中を少し名残惜しく思いながらも、「いや、仕事仕事!」と自分を奮い立たせて作業に戻った…のだが。
やはり、気になるのは斉藤のことばかりで…
提出してもらった斉藤の書類を確認しながらも彼のほうに視線を向けると、彼は仕事をしながらも他の社員達と楽しそうに話していた。
斉藤は、新入社員とは思えないくらいに優秀な奴だった。
今渡してもらった書類もそうだけど、基本的に仕事は完璧だし人当たりもいい。しかも社長のお気に入りらしいが、そんなことは一切鼻にかけずに気さくで性格もいい。
極めつけが、可愛らしいあの容姿なので、斉藤は女性社員からも圧倒的な人気だった。
(きっと、彼女とかいるんだろうなぁ)
すべてにおいて完璧人間の彼をみているとそう思うのも無理はないわけで…俺は斉藤と両想いになるという夢は見ないことにしていた。
*****
そんなある日、俺は好みの子を探すためにSNS巡りをしていたら…とんでもないものを見つけてしまった。
「これ…斉藤…だよな」
俺が見つけたのは、いわゆる『裏垢』というもので、俺のスマホの画面に表示されているのは、上半身裸でズボンもキワドイところまで下げている男子で、顔出しはしていない。
けれど、鼻先まで表示されているその人は、俺の見間違いでなければ、斉藤戒にしかみえなかったのだ。
他の投稿されている写真もみると、様々な角度から自撮りしている卑猥な写真があって、顔は写していないけれど、髪形も背格好もすべてが斉藤戒そのものにしか見えない。
フォロワーをみると1000人を超えていて、フォロワー50人しかいない俺にとっては別世界のように思えた。
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