可愛いあの子の秘密 (Page 2)
だが、確かに斉藤らしき人物が自撮りしている裸の写真はどれも魅惑的だ。
ピンク色の乳首に、細すぎず太すぎずな丁度いいバランスの体躯、そして見るだけで伝わってくるきめ細やかな白くて綺麗な肌…俺は自然と喉仏が動くのを感じた。
(こ、こんな身体、一度でいいからヤッてみてぇ!)
本来なら、社会人としてあるまじき行為を咎(とが)めないといけない立場なのに、気付けば俺は斉藤らしき人物の裸に興奮を隠せずにいたのだった。
*****
次の日、会社で俺は仕事の合間を見計らって斉藤を誰も使用していない会議室に呼んだ。
「どうかしたんですか?」
心底不思議そうに目を丸くして尋ねてくる斉藤に、俺は例の裏垢男子の裸体と重なって顔が赤くなりそうになった。
けれど、まだあのアカウントが斉藤と決まったわけではない。早計はよくない。
そう考えて、俺は自分を落ち着かせるように咳払いをすると、自分のスマホを取り出した。
「昨日、本当に偶然だがこんなアカウントを見つけたんだ」
そう言いながらスマホを操作して、そして例の裏垢男子のアカウントを表示させた。
「間違ってて不愉快な思いをしたら謝罪する。別に上にチクるつもりもない。だから教えてくれ…これは…君…なのか?」
恐る恐る俺が斉藤に尋ねると、そのアカウントを見た斉藤は不愉快そうにするわけでもなく、ただ何度もまばたきをした。
そして…何が面白いのかわからないけれど、聞いたことがない声で爆笑しはじめた。
「はははは!こんなに早くバレる日がくるなんて思いませんでしたよ」
まるで人が変わったようにそんなことを言う斉藤に、俺は思考がついていかずにポカンとしてしまった。
(えぇ…こういうのって普通、誤魔化したり、もっと気まずい感じになるもんじゃないのか?)
あっさり認めた上に爆笑している斉藤のことがわからないでいると、斉藤はクスッと小さく笑って俺に近付いてきた。
「そうですよ、それ、僕です。実は昔から自分の裸には自信があって、不特定多数に見せびらかしたい…いわゆる露出狂な性癖があるんですよ」
そんなことを口にしながら、斉藤は俺の身体のラインをなぞるように手を這わせてきた。
「な…っ」
「林原さんは幻滅したかもしれませんね…だって僕のこと好きでしょ?」
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