受けの男が攻めに回った結末と暴かれた純粋な感情 (Page 2)
(あぁ、こんな太くて硬くて熱いのが、いつもオレの中に入っているのか…)
唇や舌、歯茎、それに喉の感覚神経で、悠人は改めてそんな実感をした。
真一と1つになった感触を思い出した瞬間、悠人の下腹部は、うずきや熱を持ち始めていた。
(あれ、どうしてオレ…)
おぼろげながらも自覚している感覚を紛らすよう、鈴口にペロリと舌先を滑らせた。
そこはすでに、濃厚な先走り液で濡れていて、悠人の舌先をも淫らに汚した。
カウパー液特有の味が口内に拡がる。
(真一くんの先走り、すっごく濃い)
苦く青臭い味も、愛しい男の体内から吹き出し、自身がそうさせたと思うと、悠人の脳内はまずさを認識しなかった。
(精液もすごい濃いんだろうな)
まるで、蜜壺溢れる甘い蜜を舐め尽くすように、同じ場所やその周辺に何度も舌を這わせた。
淫靡で丹精な愛撫を受け続け、真一の熱は、悠人の口内から飛び出すまで膨張していた。
(真一くんの精液…熱くて、ねっとりして気持ちいいんだよな)
蓄積されたそれを絞り出すように、収まり切らない部分を、両掌で上下に擦る。
(このままオレの奥で弾けて…あれ?)
真一が最奥で絶頂に達した瞬間を思い出した時、悠人は我に返って考えた。
(今日は、オレが挿れる側なのに…)
そして、すぐに最終的な感情に行き着いた。
(どうして、オレは…)
上下に動く手の速度が徐々に低下していく。
(挿れられた感触ばかり思い出すんだ?)
あらわになった感情に、悠人は内心で困惑した。
(女と違って濡れないから、準備不足で挿れられて動かれるのは痛いし)
「悠人」
(女みたいにアンアン喘がされて、恥ずかしさでどうにかなりそうだし)
急に刺激が止まり、真一は心配そうな声音で彼の名を口にした。
(受け側にいいことなんて何もない)
しかし、瞑想の世界に深く入り込んだ悠人の耳に、未だ真一の声は届いていない。
(それなのに、それなのに…)
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