焦がれる愛
高校卒業を目前にした牧下啓(まきした けい)は保健室の先生である坂井と秘密裏に付き合っていた。坂井の強面なくせに優しすぎる性格のせいで、学校では人気な先生として女子生徒からも慕われていた。嫉妬もしたが、浮気もされているのでは、と不安になった松下。しかし坂井の口から出た言葉は…。
ギシッ、くちゅ、ちゅぷ、ちゅぷ、とおよそ昼間に鳴るべきではない音が、しかも清く・正しく・美しくを学ぶような学校という場所で響いていていいものだろうか。
窓の外では雪がしんしんと降り続くが、保健室のなかは空調が完備されている。牧下啓はその暖房だけでなく、養護教諭の坂井雄一の手によってさらに熱に浮かされていた。
「んっ、あ、あぁ、や、ぁ、それ、だめ、なんで、」
「ダメか? いい、の間違いではなく?」
くぷぷぷ……と牧下の体内をかき交ぜていたピンク色のディルドを引き抜いた。デコボコしたそれは坂井の下半身のものよりかは細めなものの、長く、勃起したそれのようにゆるく曲線を描いたものだった。
いつもなら届かない場所にまでそのディルドが侵入してきて、牧下ははやくも快感に溺れてしまっていた。
なぜ牧下がこんな昼過ぎの時刻に保健室に来ているのか。それは、保健室の先生でもあり彼氏でもある坂井が浮気をしているような気がしたからだ。
二人は先生と生徒という関係であるから、必然的に年齢は離れてしまう。牧下はゲイであると自認していたが、その甘い顔は女子の人気も高い。坂井は保健室に似つかわしくない強面で、新入生が初めて彼の存在を見ると「学校にヤクザがいる」と担任に報告することもままある。
とはいえ処置はその顔からは想像できないほどに優しく丁寧だから、一度世話になった者は心を開くばかりか、口が堅いということもあり相談事をしに保健室に通うこともあるそう。
実は優しい強面の人間、というギャップを持つ存在は、意外にも甘い顔の青年よりもモテるものだ。
「いやはや、心外だぞ。お前に疑われるだなんてなあ。それに、俺が浮気するような軽い男に見えたのか」
ずぷんっ。
「っっああ」
勢いよく突き刺されたソレが、腸の曲がり角を押し上げた。薄い腹が破けそうなくらいに押し込まれて、熱い肉壁をコンコンと小突くたびに頭の中に星が散った。
「だって、せんせい、女子と話してるとき、んあぁ、う、た、たのしそうっていうか……」
「俺は会話を楽しむことも許されないのか。啓、お前そんなに束縛する奴だったか?」
「ひぁっ、ごめんなさ、おく、そんなにぐりぐりしないでぇっ」
ローションが秘部の結合から漏れ出てながら、くぷっくちゅっ、といやらしい泡の破裂音を鳴らした。
「まあいい。好いているやつからの束縛というのも、オツなものか」
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