営業リーマンの過激な休憩 (Page 2)
「日比谷、次の予定、リスケしたから」
「えっ?」
突然そんな報告をする吉田さんに、俺は驚いた。
「別に急ぎじゃないから、大丈夫さ。それよりも、日比谷の調子を取り戻さないとな」
「吉田さん…!」
「時間ができたことだし、会社に戻る前に気分転換しようぜ」
カラッと笑う吉田さんに、俺は心から感激していた。
そう、このときは。
*****
「あのー、ここって…」
吉田さんの運転する営業車が向かった先は。
「ん?ホテルだけど」
「やっぱり!」
なんと、ラブホテルだった。
「えっ、ちょっ、なっ、何でホテル!?」
駐車場に停めた車の中で混乱する俺に、吉田さんは確認するように問い掛けた。
「俺もお前も、お互いを憎からず思っているだろう?」
「へ?」
まあ、確かに、吉田さんと付き合えたら最高だなーとは思ってたけど…。
あれ?
今、吉田さんも俺を好きみたいなこと、言わなかったか?
頬を赤く染める俺を見て、吉田さんは微笑んだ。
「その顔は当たりだな。それなら問題ないだろ。行くぞ」
そう言って、車を降りる。
「…他に問題があるような…」
俺は一応ツッコミながらも、このあり得ない誘いに応じてしまうのだった。
*****
バスローブを着てから浴室を出る。
先にシャワーを浴びていた吉田さんは、ベッドに腰掛けて俺を待っていた。
間接照明の柔らかな光に照らされた吉田さんは、俺と同じバスローブを着ている。
見慣れたスーツ姿とは印象が変わり、大人の色気が漂っていた。
「ほら、こっち来いよ」
手招きされて、俺は思わず息を呑んだ。
「は、はい…」
緊張しながら歩み寄ると、吉田さんは俺の手を取り明るく笑った。
「日比谷、ガチガチだな。よし、俺がマッサージしてやろう」
「えっ」
そのまま手を引かれて、ベッドの真ん中にうつ伏せる。
すると電動音がして、首の付け根に振動する物体が触れた。
「うっ…」
その物体は、首から肩を伝っていき、凝り固まった筋肉をほぐしていく。
目に入ったそれは、ベッドサイドに備え付けてあった電マだった。
「日比谷、どうだ?」
「ん、あぁっ、気持ちいい、です…」
日々の労働で疲れた肉体に、強めの振動が染み渡る。
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