今日は君の言うとおりに! (Page 4)
「リボン、気に入った?」
力が入らない体を背中から抱きしめられる。頭の中がぼわぼわして答えられないでいると、
「最初は裸エプロンでもしてもらおうと思ったんだけど…、リボンの誘惑に負けた。仁志にリボン、似合うと思ってさ」
と、かすかに笑いながら言われた。
リボンが似合うと言われて素直に喜べないでいると、突然体を持ち上げられた。びっくりして声を上げてしまう。
抱き上げられて、隣の寝室に運ばれる。
「今日っていう日を、今年も仁志と一緒に過ごせてうれしいよ」
ベッドに静かに横たえられ、口づけられた。生クリームの味がする甘いキスに落ち着いていた欲望が再び頭をもたげる。
明の背中に両手を回すと、ぎゅっと抱きしめられた。明の昂ぶりが服をとおして伝わってくる。
「俺も…、明と同じ気持ち…」
俺は明のシャツのボタンに手をかける。していい? と問われて頷く。
「今日は…、明のしたいように…して…」
明はちょっと考え込むと、人差し指を立てた。人差し指でリズムをとりながら低い声で歌い始める。
どれにしようかな、天の神様の…、と。
「何を歌ってんだよ…」
「仁志にしたいことがたくさんあって決められないから、神頼み。やっぱり裸エプロン…」
黙って聞いていたら何をされるかわからない。キスで明の唇をふさぐ。
明を抱きしめる手に力をこめた。
Fin.
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