メインディッシュはとろけるカラダ (Page 3)

*****

そうして、一時間が経っただろうか。

「真琴ぉ!今日は人生で最高の誕生日だ!」

酔いで顔を赤らめた朝陽は、上機嫌で僕に抱き付いてきた。

「あはは、オーバーだなぁ」

僕はボーッとした頭で、朝陽の抱擁を受け止める。

お互い成人したてなので、慣れない飲酒で結構酔ってしまった。

朝陽は体を密着させてくると、潤んだ瞳で僕の顔を覗き込んだ。

「真琴…可愛い」

「へ?」

突然、変なことを言われて戸惑う僕に、朝陽はさらに顔を近付けてくる。

「すげぇ可愛い。好きだよ、真琴」

「ちょっと、朝陽…?」

様子のおかしい友達を心配した瞬間、僕は朝陽に唇を奪われてしまった。

「!」

両肩をしっかりと掴みながら、朝陽は角度を変えて何度も僕に口付けた。

「んっ…」

息苦しくて開けた口から、朝陽の舌が入り込む。

ケーキの味のする甘い舌が、僕の口内を激しく舐め取った。

「んんっ…ふ…やっ、朝陽っ!」

何とか顔を離したものの、朝陽の腕力に負けて、今度はラグの上に押し倒されてしまう。

「うわっ!…朝陽?」

僕を見下ろす朝陽は、今まで見たことのない獣のような目付きをしていた。

「真琴。俺、本当はケーキよりも真琴を食べたいんだ」

「え?何言ってるの…?」

「ずっと食べたかった。もう我慢できなかった。だから今日、真琴だけを部屋に呼んだんだ」

朝陽の顔が近付いてきて、僕の首筋を舐めた。

「ひゃっ…!」

「なあ、俺とじゃ嫌か?」

服の裾を捲られて、朝陽の両手が僕の脇腹をまさぐる。

「んんっ!」

「はぁ…真琴の肌、すべすべだ…」

すっかり興奮した様子の朝陽は、息荒く僕の胸に頬を擦り付けた。

「朝陽…」

戸惑う僕だったが、朝陽の気持ちを拒むことはできなかった。

僕はずっと、明るく社交的な朝陽に憧れていた。

秘密の趣味を認めてくれた、大事な友達。

それに、朝陽に触られるのは、そこまで嫌じゃない。

「…いいよ。僕のこと、食べても」

小声で了承すると、朝陽は泣きそうな顔で僕を見つめた。

「嬉しい…真琴」

その手が、ゆっくりと僕の服を脱がせていく。

「ん…恥ずかしいよ」

貧相な身体を両腕で隠して縮こまる僕に、朝陽が色っぽく微笑む。

「大丈夫。俺が毎晩想像してたのより、ずっと綺麗だ」

「毎晩って…?」

「俺、いつも真琴で抜いてたんだ。でも、もう一人でするのは嫌だ」

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