異世界転生したらつがいができました (Page 4)
インフラが満足に整っていない村での生活はちょっと不便だったが、慣れてしまえばどうとでもなった。
電気がなくても暖炉とロウソクがあるし、水道がなくても泉と井戸がある。
家は小さな一軒家で、ウーヴェとすぐに触れ合える距離感が幸せだ。
「明りを落とすぞ」
「うん」
外が暗くなった頃に夕食を食べて、大きなタライに沸かした湯を入れて風呂を済ませ、羊毛に似た毛布にくるまって2人で寝床に入るのが毎日のルーチン。
日本にいて働いていたときとは比べることができない生活だけど、ボクはずいぶん慣れたと思う。
それこそ、今ひょいっと日本に戻されたら逆に生きていけない気がするぐらい。
──…それともう1つ、変わったことがある。
「マヒロ、マヒロ…」
「ん、ぅ、ウーヴェ、あつ、い」
「ああ、溶けそうだ」
ウーヴェに抱かれて、愛されること。
ボクは特にゲイではなかったし、そもそも恋愛に関してはノーマルだった。
日本で生活していたころは、社会人で異性の恋人がいたりそれなりに大人の付き合いをしていたけれど、ウーヴェのまっすぐな愛情と情熱的なセックスを覚えてしまったらなんて味気なかったんだと思ってしまう。
「ウーヴェ、ぅあ、ん…」
今日は横向きに寝たまま、背後からウーヴェに抱かれている。
ただでさえ脚のせいもあって逃げられないのに、たくましい腕の中に抱き込まれてじっくりとお尻をなぶられるものだから、されるがままに揺さぶられるしかできなかった。
肉食獣みたいな耳と尻尾を持つ彼はボクよりも体温が高い。
ボクを抱き締める腕も、背中にぴったりとくっついている身体も、お腹の中を犯すペニスも、全部熱くて頭がおかしくなりそうだ。
「マヒロ、脚が震えてる…気持ちいいか?」
「は、ァう、きッもち、いい…ウーヴェ、も、イく、でちゃう、ぅ」
「ああ…オレもだマヒロ…ッ」
ウーヴェも絶頂が近いんだろう、後ろから突き上げるスピードが速くなる。
でも決して乱暴にはされないってわかってるから怖くない。
「ヒ、んっ」
ただ、射精する間際に肩や首に噛み付かれるのはちょっとドキドキした。
耳とか尻尾だけじゃなく、太くて長い牙もあるウーヴェに噛まれるのは、大型の獣に食われるような被虐的な快感がある。
「あ、ああ、ぁ…!」
つがいの腹の奥に種を植え付ける本能に任せて、ウーヴェはボクを噛んで押さえ付けて射精した。
ボクもその動物的な強さに巻き込まれるようにして達して、お腹の中で跳ねるウーヴェのペニスを締め付けながら喘ぐしかない。
「マヒロ、オレの…マヒロ」
何度もキスして、舐めて、またキスをして。
ウーヴェがボクを愛してるってことがわかる、その声と体温が大好きだ。
「好きだよ、ウーヴェ。ボクの、つがい」
「ああ…オレのつがい。愛してる」
動物みたいに鼻の頭を擦り付けて、口付けて──ふと、村のおばさんたちから聞いた噂話を思い出した。
どうも、遠くの国で勇者だか賢者だかが現れたらしい。
ボクはウーヴェと、ウーヴェの村だけが大切だから、そんな話は関係なんてないけどね。
だから今日も、柔く口唇をついばむキスを贈って、獣の腕に抱かれて眠るのだ。
Fin.
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