夢と現~脳イキセックス~ (Page 4)
「きちんと脳イキする様になったのぅ、良い子じゃ」
くつくつと笑い、突き上げる速度を速める。
「んひっ、あぁっ!」
「ハビ、出すよ」
何度かのストロークの後、一気に引き抜き「イけ」と命じ、メル自身も扱き上げ欲望を吐き出す。
上気した赤み差す肌へ、2人の白濁した欲望が放たれ、腹で混ざり合っていた。
整わぬ息を抑えながら、メルは試験管へ2人の精液を拭い入れる。
「ふむ…充分に取れたの」
満足そうに笑うメルと、ぐったりと四肢を投げ出すハビ。
ハビが、酷くゆっくりと、身体を起こし口を開く。
「──メル、夢見は如何(いかが)ですか?」
うっすらと笑みを浮かべるハビは妖艶であり、無機質であった。
「ハビ…?何を──」
「メル、いい加減に起きて下さい」
ズズ、と走るノイズ。
切り替わる視界、薄暗い──ポッドの中。
ヴゥン、と音を立てモニターがつき、映し出されたのは、メル自身の姿。
──否。
「メル、目覚めましたか?」
「……ハビ、これは、なんの真似だ?」
「まぁ、見ていたモノを思えば混濁しているのも仕方ないでしょう。貴方こそが、──ハビなんですよ」
ぐらり、と視界が歪んだ気がした。
「メルを先生と慕い、敬い、尽くしていたハビは、貴方なんですよ」
薄暗いポッドの中でチューブに繋がれた彼自身を狭い視界の中見やるが、当然自身の顔は確認しようがない。
「うそ、だ──」
「私になりたい、と夢想するのも仕方ありませんけれど」
くすくすと楽しそうな笑いが耳を擽(くすぐ)り居心地の悪さに彼は身を捩った。
「まさか、そのような劣情を抱いていようとは」
カシャリ、カシャリ、と朧(おぼろ)げな記憶が浮上してはハマっていく。
「…ハビ…いや……『先生』、ボクは…」
「肉体の崩壊が酷くてね。手を施したが半ば賭けのような手術を行い、後はポッドで休んでもらっていたのだが…何年眠っていたのやら」
「…教えてください」
「80年といったところかな。なに、心配せずとも老化防止措置はとってあるさ」
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