君を手に入れるために僕が犯した罪についての記録 (Page 4)
「…っ、は…ぁ、アオイ…ッ」
「あぁ…っ、ん…!そこ…突いて…ッ」
「…っ、は…ぁ!」
「もっと…ッ、もっと奥…ッ!」
ヒカルなんか、いらない。欲しいのは、この世界で、たった一人の貴方だけ。
「…やば…っ、出そう…ッ」
「ふふ…っ、出しなよ…っ俺の中に…ッ、アカネに言ってあげるから」
「…ッ、言うな…って…!」
「ヒカルは、俺のケツに突っ込んで簡単にイっちゃうやつだって…っ、言ってやるよ…っ」
ヒカルの表情を見下ろしながら、一気にスパートをかける。
二人の肌がぶつかる音だけが部屋の中に響いて、なんだか滑稽だ。
いつまで経ってもアカネに選ばれない俺も、そんなバカらしい恋愛ごっこに巻き込まれたヒカルも。
本当に、バカみたいだ。
「…っ、アオイ…ッ、ごめん…出る…っ!」
「いいよ…っ、俺も…イキそ…っ、ぁ…!」
「は…ぁ、あ…っ!」
最奥を数回、ガンガンと突き上げて、ヒカルは俺の中に欲望を吐き出した。
その衝撃で俺も絶頂を迎え、二人の間には生温かい白濁が勢いよく飛び散った。
ヒカルの上に覆いかぶさって、息を整える。
すると、ヒカルの大きな手のひらが俺の頭を優しく包み込んだ。
「…そういうの、求めてない」
「俺が、したいだけだから」
跳ねのけようとした腕を取られて、抱きしめられる。
少し汗ばんだ肌の感触と、高めの体温が心地よくて、思わず目を閉じた。
こんな風に、抱きしめられたらどんなに幸せだろうか。
そんなとき、まぶたの裏に見えたのは、アカネの笑顔。
キミを手に入れるためなら、きっと何でもできる。
それがたとえ、自分の幸せを逃すことになろうとも。
それがたとえ、誰かのことを深く傷つけてしまおうとも。
きっといつか、その笑顔を僕だけのモノにするんだ。
Fin.
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