社内のツートップが社長室で繰り広げたピンクでブラックな秘め事 (Page 2)
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2本の性器を収める瑛二の掌が、リズムよく上下に動く。
愛しい男の硬肉と指同士の凹凸が触れ合う感触に、智樹は溶けるような熱さを覚えていた。
公の顔は若手の敏腕社長だが、職場を離れれば生活力が皆無に等しい独身貴族。
炊事はもちろん、掃除や洗濯すら自分ではままならない。
そんな智樹に代わって執事やメイドのように、身の回りの世話をしていたのが瑛二だった。
その中でも、彼が特に手をかけてたのが趣味だという料理。
(今夜は会食がない日だったな…)
仕事の付き合いで豪華絢爛(けんらん)な料理は覚えきれないくらい口にしてきた。
しかし…
(今日は何を作るつもりだったのだろうか?)
智樹にとって最高のごちそうは瑛二が作る食事だった。
(最後の晩餐(ばんさん)に食べておくべきだった…)
下半身で淫らな欲を貪りながら、心中で後悔している時だった。
「最後まで余所見してるんじゃねえ」
怒りがこもった低い声に鼓膜を振動させられると、後頭部を片手で引き寄せられて瑛二に唇を塞がれた。
「んっ、ふっ…っ」
無防備な隙間から難なく侵入した熱く湿る舌が、智樹の口内を動き回る。
上では甘く呼吸を奪われ下では甘美な摩擦を与えられ続け。
上下の官能が智樹の心身を捉えて離さない。
(このまま死ねたら幸せだろうな…)
ふつふつとせり上がる熱情が、体内の酸素と同時に生存本能も奪っているようだった。
しかし、生死を往来する時間は突然に終わりを告げた。
2つの舌先で透明な糸を引きながら唇が遠ざかると同時に、智樹は足腰の力が抜けていくのを察した。
支えを求める手が瑛二のスーツのえり元をギュッと握る。
「キスしただけで腰抜かしたのかよ」
「…違う、そうじゃない」
「認めろって、社長のクセに往生際が悪い」
羞恥を煽ると瑛二は芯を含んだ2つの屹立をギュッと握り、上下運動を再開させた。
「っ、ぁっ…ぁっ!」
(瑛二のも太くて熱くて、硬い)
擦れる陰茎から同じ興奮を味わっていると思うと、智樹は欲情や悦びを抑えられなかった。
「うっ…あっ!」
太く長い指の中で肉棒が乱れた脈を刻み、質量を増大させた。
指先まで分散した体温が、ゆっくりと1箇所に集まっていくのを智樹は感じていた。
精の解放はもう遠くない。
智樹本人はもちろん、指全体へ伝わる感触で瑛二もそれは悟っていた。
一気に吐精へ導こうと、彼は体勢を変えないように身動いだ。
そして自身の肉棒に触れていた掌で、智樹のそれを覆った。
皮膚を上下に擦る勢いを上げる。
「…っ」
皮がピシッと限界まで張る感覚に、智樹は快感を覚えずにはいられなかった。
(でもダメだ、これ以上快楽に身を任せては)
「もう、いいっ」
薄れる理性で自身を律して独り言のような声で呟くと、瑛二の手首を掴んで動きを止めた。
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