愛しい君のために (Page 2)

 うつむいて、あくびを噛み殺してからもう一度顔をあげた。

 すると楓はため息をつきながら、俺の髪を撫でる。

「はぁ…。会社でこんなことしたってバレたら会長に怒られる…」

「おじい様にはちゃんと許可をもらっているから安心しろ。そのための部屋らしい」

「…許可?」

 楓のきょとん…とした顔に、俺も同じように首を傾げて口を開く。

「ちゃんと『休憩中は恋人にゴホウシをしてもらうからな』っておじい様に言ってある」

「え」

「おじい様も『しっかりしてもらえ』って言ってたぞ? ここはそういうお部屋だからって」

「え?」

「お父様もここでお母様とイチャイチャしたんだって。もちろんおじい様──んぐ」

「待って、俺の尊敬する親族の痴態をペラペラしゃべらないで」

 本当のことを言っただけなのに、楓は顔を青くして『待った』をする。

 楓の手にふさがれた口は言葉を紡ぐこともできずに、自分の力では引き離すこともできない。

 というか、昼間から俺にフェラをさせたんだ。

 そのつもりでいたのは俺だけじゃないはず。これで終わりなんて、さすがにないだろう。

 なのに、さっきまでギンギンにたかぶって、俺のお腹に押し付けていた肉棒は見事に『ハリ』を無くしている。

「楓、シないのかよ」

「さすがに恥ずかしすぎる」

「むっ…」

 そういうつもりなら我慢するしかない。

 恋愛は一人でするものじゃないし、楓を性欲処理のためにそばに置いているわけじゃないから無理強いはしない。

 けど、自分が愛でた肉棒で愛されるのもいいかな…と少しは思った。本当にちょっとだけ。

 だけどそのとき、ゴリッ…とお腹にまた感触がやってくる。

 不思議に思い、顔をあげると楓が熱を込めた瞳で俺を見下ろしていた。

「かえ、で…?」

「そういう顔はズルいだろ」

「は…?」

 楓の指先が頬を撫で、くすぐったさに身をよじる。

 そして楓の顔がゆっくりと近づいてきて、反射的に俺は顔をあげてまぶたを閉じた。

「んっ」

 熱く湿った舌が俺の口内に入ってきて、自身の舌を楓の口内に挿入させる。

 くちゅくちゅと絡み合う唾液の音が静かな休憩室に響き、じわじわと身体に熱が入るのを感じた。

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