医療従事者たちの最高の薬は淫らな欲望の解放 (Page 2)
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ずっと逢いたかった。
こうして本能的に肌に触れたかった。
指先1本1本と舌先でそんな想いを伝えるように、類人はベッドの上で取り出された肉欲へと丹念に舌を滑らせた。
「っ…!」
柔らかな肌を撫でるよう舐め上げれば、類人の口内の肉は徐々に芯と質量を持ち始めていた。
それは紛れもなく、仁志が性的に興奮している何よりの証だった。
陰茎の皮膚が張っていく様子。
亀頭部が包皮を破って顔を出す様子。
頬裏の粘膜や指の腹で変化を感じ取ると、類人は無意識に頬の筋肉を弛緩させた。
「何がそんなにおかしい?」
気付けば舌や唇で扱えなくなるまで膨らんだ肉棒を解放すると、類人は答えた。
「いや。いつも淡々と患者を診察している真面目な真山先生が、職場で淫らなことをされて興奮してると思うと少しおかしくてね」
「そうさせているのは、どこの誰だ?」
「安心しろ。僕も同じだ」
類人はベッドに投げ出されている仁志の太ももに、自身の局部を押し付けた。
「わかるだろう? 舐めただけなのに、僕のもこの始末だ」
触ってないにも関わらず、そこは質量と硬度を持った肉で2つの布を押し上げていた。
すると伝わる熱に引き寄せられるように、仁志の腕が押し当てられている部分へと伸ばされる。
「今のお前は病人なんだ。何もせず、大人しくジッとしていろ」
その制止の意味が体調を気遣うだけじゃないと理解しているからか、仁志は不服そうな表情のまま伸ばしかけた腕を引っ込めた。
一方の類人は満悦な笑みを浮かべ、再び目の前でピクピク動く肉感的な屹立を口に含むと収まらない部分は両手で包んだ。
「っ…!」
敏感になった肉を隙間なく覆われた瞬間、仁志の半身がビクリと大きく跳ねた。
それと同時に鈴口を濡らしていた先走りが、トロリと類人の舌表面へ滴る。
(もうすぐこれが僕の中を突き上げるのか…)
広がるカウパーの苦み、唇と指で感じる熱と硬さ。
それらは類人に官能的な欲を連想させた。
それは呼び水となり、局部の肉をも膨張させた。
「腰、動いてる」
意に反した仕草を言葉で暴かれて羞恥に襲われるが、それ以上に仁志を欲する気持ちが勝っていて類人はすぐに気にも止めなくなった。
官能を与えながらも自身を慰める姿が扇情的だったのか、類人の口内で仁志がまたも膨張する。
(もうすぐか…)
乱れて速くなる脈で高みを察すると、類人は動きを変えて仁志へ集中的な摩擦を与えた。
激しさを増した動きのせいで分泌も活発になった唾液が口内に入り切らず、仁志の欲塊を伝って類人の指先も汚す。
「おいっ、もう…」
至る部分をベタベタにしていると、息を詰めるような声で仁志が限界を訴えてきた。
しかし類人はそれを意に介さず、律動的な動きを続けて程なくしてだった。
「類人っ…!」
一瞬だけ肉が大きく脈打たせると仁志は、頬裏の粘膜に包まれたまま生暖かい液体を飛散させた。
舌全体と頬裏全体で熱い欲液を受け止めると、喉を慣らしながら類人はそれを少しずつ食道へ流し込んだ。
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