計画の愛 (Page 3)
その言葉を肯定と受け取り、俺は藤本さんの膝の上に対面で乗った。
視線が交わって、さらに俺は藤本さんの熱にあてられた。アルコールと媚薬で充血し潤んだ瞳が、まるで肉食獣のようにギラギラと俺のことを見ていたのだ。
俺はキスを強請った。熱い体温の胸板に手をつきながら口を合わせにいくと、俺の後頭部をあの少し乾燥した大きな手が添えられて、離さないと言わんばかりに押さえられた。
くちゅくちゅと口腔内を舌が蹂躙していやらしい音で耳を犯す。
より一層、きゅんきゅんと欲しがる下の口に、藤本さんの欲望の先っぽがフレンチキスをするようにあてがわれた。
薄く目を開けて藤本さんの表情を見た。
獲物を捕まえた野獣が微笑を浮かべているようだった。
「っ、ん、う、あああっ」
ずんっ、と一気に奥深くへ侵入してきた男根が、下腹部の密度を高めた。
抜いては入れ込み、その際には前立腺を的確に擦り、俺の体と頭の中はすでに快楽を求めるだけになっていた。
「んっ、んっ、あ、ううっ、はあっ」
「僕も今日は我慢できないから。きみが悪いんだから、明日文句言わないでよね」
その言葉に返事をする余裕もなく、俺はひたすら藤本さんに上下に揺さぶられ、快感を享受した。
「大好きです」という愛の言葉を噛み殺せただけでも上出来だと思う。
「うっ、ああん、おく、きもち、いいですっ、あっ、はあっ」
ぱんぱんっと肌がぶつかり合う音と、粘り気のある水音で、映画の音なんてもうすっかり耳に入らない。
藤本さんを全身で感じたい。目の前の雄の息づかいから腰づかい、背中に回された手のひらの温かさを、夢中になりながらも心に焼き付けた。
「あー、もう。きみのせいで僕もう限界かも」
たんったんっ、とストロークが速まり、それに比例して快感の波が大きく押し寄せた。
「ふじもと、さっ、ん、なかに……っ、くださいっ」
「ああ、勿論だよ……っ」
藤本さんは低く唸って、腰を深く打ち込んだ。まるで子宮に精子が行くようにするみたいに、少しでも奥に性器が侵入するように奥深くに挿入してきた。
「っ、ひ、あ、あああ……」
びくんびくん震えて、俺も果てた。ビュ、と腹にかかった自分の精液が、藤本さんとのキスで塗り広げられたのが、少し嬉しかったなんて言えないんだ。それがちょっと寂しかった。
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