穢れなく美しい理由 (Page 2)
しかも入れられることに抵抗したってことは、本番は初めて。
ガクガクと震える翼くんの表情に高揚した。
「ちゃんと、呼吸して」
「うぅ…ひっぐ…うぇ…んぐ…」
「きれいだよ、翼くん」
両手を解放して、髪をかきあげながらおでこにキスを落とす。
涙を舌ですくいながら唇にキスをした。
舌を絡ませ、唾液を吸い上げる。
ゆっくりと腰を揺らせば翼くんは声を甘く響かせていった。
「んぁ…んんっ。ふぅ…んあっ」
彼の目じりからは止めどなく涙が流れ、喘ぎ声とともに唾液をこぼす。
白くてきれいな肌には赤いアザが無数に浮かび、無意識にマーキングしていたことを思い知る。
彼は美しい。俺が出会ったどんな人間よりも、どんな生き物よりも。
ふと彼が押し倒されるキャンバスに視線を向けると、赤や青、黒や黄色、茶色など様々な色がぐちゃぐちゃにのっていた。
自分の欲深い汚い心を映したかのように、キャンバスは見ていられないほどに汚い。
グッと翼くんの手首をつかみ、勢いよく腰を打ち付けた。
「あう、も、もうやめ…やめてえぇ…」
「気持ちよくない?」
「んっ、よく、ない…か、らぁ、おねが、おねがっ」
「嘘はよくないよ」
「嘘じゃ…あうッ」
ゴチュンッ…と奥深くをノックする。
彼の中はグチグチと柔らかくて、閉じながらもひくつく結腸は強く突けば開けてくれそうだ。
「あうっ、あっ、やっ…んくっ」
「ここ気持ちいでしょ?」
「うぅ…よく、ない、よくないっ」
ゴチュゴチュ…と奥を軽くノックし続け、喘ぐ翼くんを見つめた。
「やらっ、みんなっ、見んなッあっ、アアッ」
ノックするたびに彼の肉棒からはピュッピュッと透明に近い白い液体が飛び散る。
自分がイキっぱなしなのを彼は気づいていないみたいだ。
「やだ、も、やう…やら、の…おねが、も、もう」
そのとき、ある気持ちが胸の中にポッと現れた。
俺に犯される彼を汚したら…。
こんな汚い感情を美しくきれいな彼に向けたら、彼は快楽に落ちて穢れてしまうのだろうか。
渦巻くような黒く醜い感情を向けたら、美しい彼はどうなるのだろう…。
彼の色白の太ももをぐりんっと押し返し、ゆっくり腰を後退させる。
「へ、な、に…なに…?」
「脳が痺れるくらい気持ちよくなろうね」
「へ…?」
翼くんのヒクヒクする秘部の入り口まで引き抜くと、勢いよく腰を前進させた。
バチュンッ…と肌同士が勢いよくぶつかり、飛沫をあげるような音さえ響く。
その瞬間、翼くんの腕が力なくキャンバスに落ちた。
視線も俺からはずれ、脱力したように顔も横を向いたまま動かない。
お腹の中が痙攣するようにビクビクしていて、さっきよりも締め付けが半端なかった。
「はぁ…」
よだれが垂れる口元を指でなぞると、彼の震える吐息が指先に触れる。
その口の中に指を突っ込むと、舌を引っ張った。
「…んぐっ」
「翼くんはどうしてそんなにきれいなの?」
「ぅぐっ…んう」
「どうしたら俺のところにまで堕ちてくれるのかなぁ」
それから何度も何度も、翼くんが意識を飛ばしても抱き続けた。
嫌がっても、泣きじゃくっても、一瞬も離すことなく繋がり続けた。
*****
最近のコメント