戻れない2人 (Page 4)
「ひっ、あっ、出るっ…奏司っ、もう出るっ…!」
甲高く甘い訴えと共に、瑛人の肉棒がドクンと大きく脈打って限界を超えて一瞬だけ膨張した。
するとすぐに、吹き出し口から乳白色の液体がビュクッと飛び出して奏司の手を汚した。
「はぁっ、はぁっ…んっ!」
息つく暇も与えられないまま、瑛人は尻肉の奥のすぼみに指先で触れられた。
「ひっ、あっ…あっ!」
滑った指に解れ切れてない入口を広げられる感覚は痛くも気持ちよくもあり、不思議な官能に彼の下腹部がくねる。
「今の瑛人、すごくエロい」
煽情を撫でられたような熱っぽい呟きに、瑛人は頬がカアッと熱くなるのを自覚していた。
その言動が緊張を解いたのか、奏司の侵入がスムーズになった。
「あっ…はぁっ」
肉壁を擦られる感覚は淫靡で、瑛人の情欲を再燃させるには充分だった。
「オレもうっ、瑛人以外で欲情できる自信、ない」
「その言葉っ、嘘でも嬉しい、」
気付けば、根元まで埋め込まれた2つの指が不意に動き出す。
ノックするように奥を突き上げたり。
爪先で至る場所を擦られ撫でられ。
「っ…はっ」
途切れず繰り出される刺激が、瑛人の心身を翻弄した。
「嘘じゃないよ、ほらっ」
そう言われると、太股に硬い物体が押し付けられた。
布越しでもわかる高過ぎるの体温に、瑛人の全身がブルリと震えた。
(認めたら本当に戻れなくなる。でも…)
「…僕も君以外に、欲情しなく、なりそうだ」
何人もの女性と付き合ってきた。
沙羅と結婚して奏司を忘れようとした。
しかし未だ、瑛人にとって奏司との行為以上に満たされた時間はなかった。
(今だけ、沙羅たちの存在を忘れさせてくれ)
「…もう待てない。早く僕の中に、来い」
「もっと楽しめるかと思ったけど…オレも、もう余裕ないわ」
気恥ずかしさが滲む言葉と共に、瑛人の内部からズルリと2本の指が抜き出していく。
これから与えられる快感を期待したのか。
「ひぃっ…あっ」
指の凹凸が内壁を擦る感覚も、心身をトロかす快楽を瑛人に与えた。
そんな彼の前で、奏司は正したままのスラックスを最低限だけ乱した。
怒張の雄々しさを目で堪能するより先に、熱を持って収縮する結合部へ、奏司の鈴口が押し当てられる。
そのまま両脚を担がれると位置を固定され、狙いを定めるように下腹部が押し付けられる。
「うっ…あっ」
10数年ぶりに味わう質量と硬さは、指とは比べ物にならなかった。
皮膚が裂けそうな痛みと息苦しさが、瑛人へ一気に襲いかかる。
(奏司と1つになっている…)
現実を忘れて理性を手放した彼には、それらの苦痛も甘美で官能的に思えた。
今までの女性、沙羅とのセックスの記憶が薄れるほどに。
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