新婚初夜は愛欲に満ちて (Page 4)
「瑠衣…」
切なげに僕の名前を呼ぶと、ゆっくりと挿入してくる。
「うっ…渉…っ」
指よりも圧倒的な存在感のあるそれは、受け入れるのに精一杯で。
先の方が入っただけで、僕は荒い呼吸を繰り返していた。
「渉。もっと、ゆっくり、して…」
「ああ。大丈夫だから、瑠衣…」
安心させるように優しい声音で応じると、渉はじりじりと腰を沈めてきた。
「んっ、あぁっ、渉っ…ああぁっ!」
体内を貫く渉の質量。
僕はできるだけ力を抜きながら、渉を受け入れ続けた。
そして…。
「はぁっ、はぁっ、瑠衣、全部入った…」
僕は渉のすべてをこの身に受け入れた。
体内が渉で隙間なく満たされて、堪らない気持ちになる。
渉は背中から僕を抱きしめると、耳元で囁いた。
「瑠衣に包まれて、すごく幸せだ…。愛してる、瑠衣」
「ん、僕も…愛してる」
想いを伝え合うのも、初めてで。
ぼんやりと幸福に浸っていると。
「瑠衣、ゆっくり動くから」
渉が熱っぽくそう言って、腰を動かし始めた。
「うっ、…あぁっ、ひっ、渉ぅっ!」
身体の中を抜き差しする感覚に、背筋がゾクゾクと震える。
「ああっ、瑠衣、すごく気持ちいい…」
渉は感極まったように呟くと、僕のペニスを手にした。
再度そこを扱かれて、僕も徐々に快感が高まってくる。
「んんっ、渉っ、あ、イイ…、またイッちゃう…」
「俺もすぐイキそうだ…。一緒にイクぞ、瑠衣…」
ローションと互いの先走りでグチュグチュと水音を立てながら、僕たちは熱い息を吐き続けた。
「あ、もうイク…。あ、ん、んんぅっ!やぁんっ、ああぁーッッ!」
声を上げながら、僕は再び果てた。
それとほぼ同じ瞬間に、僕のナカで渉のペニスがビュクンっと震えたかと思うと、熱い精液がドクドクと奥に流し込まれた。
*****
二人でベッドに寝そべり、甘い視線を絡め合う。
「瑠衣と繋がれて、嬉しかった…。俺、瑠衣に渡したいものがあるんだ」
渉はベッドから降りると、クローゼットを開けて中から何かを取り出した。
僕に差し出されたのは。
「これ、指輪…?」
小さなガラスケースに入った、二つの煌めく指輪だった。
「そう、結婚指輪。瑠衣と一つになった後に、身につけたいと思ってたんだ」
そっとケースを開けると、そのうちの一つを僕の左手の薬指にはめる。
「わぁ、綺麗…」
うっとりと指輪を見つめる僕に笑みを向けながら、渉も指輪を身につけた。
「これで俺たちは身も心も一つだ。一生大事にするから」
優しい眼差しで囁く渉に、涙が出そうになる。
「…うん。ずっと一緒にいようね」
僕は込み上げる想いを胸に、渉をぎゅっと抱きしめた。
Fin.
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