短い夜はロマンティックに

・作

千春(ちはる)は高校時代の担任だった秋人(あきひと)と同棲をしている。ある日、アルバイトを終え家に戻ると電気がついていなかった。不思議に思っていると家の中にはキャンドルが灯されている。夏至の日はキャンドルナイトなんだそうだ。キャンドルの明かりでいつもとは違う雰囲気になり、千春と秋人は…。

アルバイトが終わり時計を見ると、夜の8時を過ぎていた。
今日はとにかく早く家に帰ると決めていたので、挨拶をさくっと済ませ、先生が待っている家へと急ぐ。

先生…、秋人(あきひと)さんと一緒に暮らし始めて2カ月。
秋人さんは高校の先生で、2年間、僕のクラスの担任だった。高校を卒業するときに僕から告白してお付き合いが始まった。それから2年後の今年の4月、先生の家で暮らすことになった。

僕が20歳になったからだ。

先生と一緒に住んでいる家は、元々は先生のお祖母ちゃんが住んでいたそうだ。小さな庭付きの一軒家で、築年数は30年以上たっていると聞いたけどきれいに手入れされた住み心地のいい家だ。

*****

急いで帰ってきたけれど、家の明かりがついていない。
…先生はまだ帰ってきていないのだろうか?

玄関を静かに開けると…、柔らかなオレンジ色の光が見えた。居間に続く廊下にキャンドルが灯されていた。

「…先生? いるの?」
「おかえり、千春(ちはる)」

居間から先生の顔が見えた。懐中電灯を持っていて、まあまあホラーチックな感じになっている。
思わず笑ってしまった。

「ただいま。…このキャンドルは何?」
「今日は夏至の日で、キャンドルナイトだからね」
「キャンドルナイト?」

聞きなれない言葉に聞き返すと、
「電灯を消して、キャンドルで過ごそうという日」
と、先生は廊下にぽつぽつと並べられたキャンドルを指した。

足元をぼんやりと照らすキャンドルをひとつひとつ眺めて居間へ向かう。穏やかな光と影の多さが、いつもとは違うロマンティックな雰囲気を作っている。

先生にふわりと抱き締められた。すっきりとした香りに包まれて、心も体もくすぐったくなる。
首だけ動かして部屋を見ると、廊下と同じように温かなオレンジ色の光が広がっていた。

「キャンドルナイト…、知らなかった。明かりがみえないから、まだ先生帰ってきてないのかなと思って…」

頭の上で先生が笑う気配がした。

「千春の先生は卒業したはずなんだけどな。まだ先生呼び?」
「え…、あ…、ごめんなさい…」

高校を卒業して2年たったけど、先生と呼ぶ習慣がなかなかなくならない。名前で呼ぶにもどこか気恥ずかしくて、なんとなく先生と呼んでしまうのだ。

いいけどね、と言われ、いっそう強く抱き締められる。気持ちがふわふわするけれど、自分の汗の匂いに現実に引き戻される。

「あの…、僕、臭いでしょう? 今日はばたばた動いてたから汗かいちゃって…。お風呂に入ってきていい?」
「俺は気にならないよ」
「僕が気になるよ」

僕は先生の胸を軽く押した。先生は笑いながら、行っておいで、と言ってくれたので、僕は足元に気をつけながら風呂場へと走った。

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