不安症な恋人のえっちな受け入れ方 (Page 3)

涼輔は優しい手つきで俺をバスチェアーから降ろすと、柔らかいマットを敷いた床に座らせてくれた。

そして再び背後から抱きかかえるように、俺の両側に脚を延ばして密着して座る。

ゆっくりと、涼輔の手が俺の両脚をぱかりと開いた。

「あ…」

正面の鏡に、大切な部分をすべて丸出しにした自分の姿が映って、俺は思わず目をそらした。

「ばか、は、恥ずかしっ」

小さく抵抗するけれど、涼輔に

「だめ…?」

と弱い声で尋ねられたら、俺はなにも言えなくなってしまう。

抵抗しなくなった俺に涼輔はホッと息をついて、耳元で囁いてきた。

「圭太さん、見て、圭太さんの後ろ、ピンクでかわいい」
「ばか、かわいいもなにもあるかよ…あっ!」

さっきまで俺の性器をこすっていた手が位置をずらして、まだすぼまっている穴の入り口をトントンとノックする。

その刺激に後ろの秘部は小さく反応し、俺の意志に関係なく、そっと入り口を広げるとそのまま涼輔の指にチュウと吸い付いた。

「すごい、圭太さん、ゆび、吸い込まれていくみたい…」
「あ、言わなくて、いいからっ」

羞恥にギュウと目を閉じる。

涼輔はそんな俺に気付いていないのか、嬉しそうな声でさらに言った。

「あ、ぱくぱくしてる。見て、圭太さんのここ、俺の指、欲しいのかなぁ…」
「ひぁ、あ、ばか、」

目を開けると、じゅく、と、泡と水の音を立てて、涼輔の指がゆっくりと体に入り込んでくるところだった。

恥ずかしいのに鏡に映る自分のいやらしい部分から目をそらせなくて、俺は声を上げながら、鏡をじっと見つめ続けた。

「すごいよ、圭太さん、とろとろ、かわいい」
「あ、あ、あっ」

穴がうねって、はくはくと、涼輔の指をおいしそうに飲み込んでいく。

はやく、はやく、もっと、ちょうだい。

まるでそう叫んでいるような自分の後穴に、俺は恥ずかしくてたまらなくなった。

「二本、入った。見える?圭太さん」
「ぅん、あ、んんっ」
「いっぱい飲みこんでくれるね。もっと、欲しいみたい…」

穴は、自ら涼輔の指を奥まで吸い込んで、いまだにハクハクとうねっていた。

足りないのだ。

二本だけじゃ、足りない。

「いいのかな、増やして」

涼輔のそれは俺への問いかけではなくて、「増やしたい」という独り言だった。

わかっているけれど、もう我慢ができなくて、俺はこたえる。

「いいっ、早く、きて、足りなくて、くるしいからっ」

欲望を口に出す。

と同時に、鏡に映った穴がぱくん、と、入り口をさらに広げた。

もう一本は余裕で入りそうな真っ赤な隙間が、早く早くと、うねっている。

俺は自ら涼輔の手に、自分の腰を押し付けた。

はやく。

「かわいい、圭太さん、すごい」

つぷん、と、涼輔が指を二本、優しく穴にあてがってくれる。

すると俺のいやらしいそこは、待っていたとばかりに涼輔の指を二本同時にもぐもぐと飲んでいった。

「はぁ、涼輔、いっぱい…」
「うん、いっぱい入ったね、圭太さん」
「きもちい…」
「…動かすね」
「あンっ!!」

おなかの中で涼輔の長い指が突然動いて、俺は大きく腰を反らせた。

バラバラに動く指が、中のいろんなところを刺激してぐちゃぐちゃになっていく。

目の前がチカチカした。

もう鏡なんて見えていない。

「あンっ!やあっ!すごぃ…っ!」

ビクンビクンと、自分の意志とは関係なく動く体に怖くなりながら、俺は、必死に快感を追いかけた。

一切使っていないはずの男性器がたちすぎて痛い。

その痛みすら刺激になって、快感のループに入っていた。

涼輔の手は動くことをやめない。

ゴリゴリと背中に当てられている硬いものの存在に気付いた俺は、イクのを必死にこらえて声を上げた。

「りょうすけっ、あっ、ちょっと、まってっ!」
「…っ」

切実な俺の声色におびえたのか、涼輔は息をのんで手の動きを止めた。

しまった、と思いながら、なるべく優しい声で俺は言う。

「涼輔、きもちいいよ。…でも」
「ごめんなさい、俺、調子に乗って」
「ちがう、聞いて涼輔。俺、指じゃなくて、これも欲しいな」

後ろに手を伸ばして、背中に当たっている涼輔の硬い部分をキュと握る。

すると涼輔はびくりと体を硬くして、伺うようにこちらを見た。

「涼輔、もう、こっちが欲しいから、ゆび、抜ける?」
「でも」
「大丈夫、すぐまた繋がるから。怖くないよ」
「…うん」

涼輔は、名残惜しそうにゆっくりと、俺の中から指を抜いた。

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