好奇心から始まった関係 (Page 2)
「やめろっ!」
逃げ困っている舌を絡め取ろうとしたところで、渾身(こんしん)の力を込めたのだろう楠雄の両手がオレの体を付き飛ばした。
「マジだったな、今…そんな小さな体の、どこからこんな力出すわけ?」
バランスが崩れて失った体幹を戻して、体勢を立て直しながら1人言のように溢す。
「お願いだ…もう、終わりにしてくれ」
初めてされる懇願に、初めて見る楠雄の悲し気な表情。
それらの言動にチクリと少しだけ気持ちが痛んだが、それ以上に高ぶった気持ちがすぐにかき消した。
「そう、楠雄の気持ちはよくわかった」
切望を跳ね返し、幾分か低い位置にある肩を押さえ付けて、局部へ小さな体をひざまずかせた。
「でも、しばらく黙ってて」
衣類の中から性器を取り出し、そのまま楠雄に咥えさせた。
「んぐっ…!」
乱暴に呼吸を塞がれて息苦しさにえづいているのも構わず、挿入する感覚で陰茎部をゆっくり押し込んでいく。
「はぁっ…っ」
鈍く芯を含む皮膚が濡らされながらヌルッとした粘膜に擦れる触感は、楠雄の内部へ侵入する瞬間を連想させて熱情を刺激した。
心臓の鼓動はドクドクと速く脈打ち、目の前の口内へ埋め込まれた肉はムクムクと膨張していくのが自覚できる。
「っ…」
ふつふつ湧き上がる独占欲や欲情を満たしたくて、眼下にある小さな頭を両手で固定しながら下腹部を前後に動かし、棒と化した肉塊をゆるゆると出し入れする。
口内から外気に照らされる太く膨張した肉茎は、しっかりと楠雄の唾液をまとっており、電灯の下で妖しげな光を放っていた。
不規則に腰を動かす度に眉間のシワは徐々に深く鮮明になり、伏せられているまぶたの下からは涙が頬をゆっくり伝っていた。
酸素の出入口をギリギリまで塞がれて息苦しいのだろうが罪悪感はなく、むしろ顔の見えない相手への優越感で一杯だった。
「んぐっ…んんっ」
「苦しいの、コレ」
苦痛に顔を歪める楠雄に聞きながら、腰をグッと前に出して先端部で奥を軽くノックする。
「っ!」
「…止めて、ほしい?」
軽く小刻みな突き上げを繰り返しながら聞くと、楠雄はまぶたを上げてオレと視線を合わせた。
それは紛れもなく肯定の仕草。
「だったら、取り消せよ…関係を終わらせるって言葉」
「…」
取り消さない、無言のまま反らされて下がる視線がその意を示していた。
「あー…そう」
この状況でも考えを曲げない楠雄に、イラ立ちが抑えられなかった。
頬裏の粘膜に擦り付けたり。
舌の中央にグッと亀頭部を押し付けたり。
喉奥を軽く突いたり。
どう動いたら気持ちいいか、どの部位を刺激されたら気持ちいいか。
それだけを考えながら下腹部を動かし、楠雄の体を玩具みたいな扱いをした。
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