ご主人様からの愛 (Page 2)

「裕斗?ここどこ?」

裕斗は無言で俺の手を引き中に入った。
中に入ると怪しげなホテルであることはすぐに察した。

俺の手を掴んだまま受付を済ます裕斗。
俺は身の危険を感じ、逃げようと振り解こうとしても裕斗も男。
解かさせないように力を込めて俺の手を押さえつけた。

受付を済ませた裕斗は無言で俺の手を引きエレベーターに乗って上に向かった。

「何なんだよ、こんなとこ連れてきて!」

「…黙ってろ」

「は?」

「黙れっつってんだろ」

俺より少しばかり身長が高い裕斗は俺を見下ろしながらボソッと言った。

いつもの穏やかな裕斗ではない。ビックリしていると、目的の階に着き、手を引かれて降りて借りた部屋に入れられた。

そこは普通のホテルの部屋ではなくて、黒と赤で統一されている。
照明も少し暗く、地下室みたいなイメージ。
鉄格子の奥に、人の大きさくらいのX型の置物があり、上からはチェーンみたいなのがぶら下がっている。
不思議な形をした椅子やオープンなお手洗いやお風呂があった。

「凌、俺ずっとお前のこと好きだった」

「え?」

「俺はお前に好意としての気持ちを抱いた」

「………」

「でもお前は一向に気付いてくれない。俺はそんな状況、我慢の限界」

「………」

「今日からお前は俺のだ。俺のになるんだからお前は俺をご主人様と呼べ」

「は?!何か違くないか?!」

「うるせー!!俺はお前を支配する」

「ちょ、落ち着けって。どういうことだよ?」

「お前が振り向かないから俺はお前を奴隷にするまでだ」

「だから、何でそうなるんだよ」

「振り向かないからって言ってんだろ?!…黙って俺に従え」

「無理だ。俺が好きなのは女だから振り向くわけねーだろ」

「…なら身体に聞いてみるしかないな」

そう言った裕斗は俺の手を掴んで、X型の置物のところに連れていくと、俺をそこに磔(はりつけ)にした。

「んだよ、これ!!外せよ!!」

「…せっかくこうしたのに外すわけねーだろ」

低い声で俺の顎を掴んでボソッと話す裕斗。
カゴの中から赤くて長い綿ロープを持ってきて真ん中らへんで輪っかにし、俺の首にかけた。器用に何箇所か結び目を作りながら俺のペニスを挟むようにして首の後ろの紐に通す。前の結び目と結び目の間に紐を通し、ひし形を作っていく。

「何だよこれ…」

「亀甲縛り。凌ってさ…Mなの?」

「は?!何なんだよ!さっきからさぁ!いい加減にしろよ!」

「こんな風に大人しく縛られてはりつけにされて、そう言われてもねぇ。しかもほら。お前のここから液出てる」

俺のペニスを指差して笑う裕斗。

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