もっと近くにいよう (Page 3)
「一緒に暮らそうって言ってくれたときから…、僕には温ちゃんだけなんだ」
「…年上のオヤジをからかっているのか?」
「からかってない! 僕は本気だよ」
赤味がさした頬をそっと撫でる。その指に拓が口づけた。
「…俺とセックスができるのか?」
「できるよ。温ちゃんとしたいってずっと思ってた」
即答だった。
拓の強いまなざしに、俺が引いた線がぐらぐらと揺れた気がした。
俺の迷いを断ち切るように、拓が俺の指を口に含んだ。柔らかな唇で爪の先を吸われ、甘い刺激に侵食される。
「…いいのか?」
俺で、という言葉を飲み込む。
拓が大きく頷いた。
拓の手を借りてベッドへ行く。ベッドに背を預けると、拓は俺の服をくつろげて股間に顔をうずめたのだった…。
*****
俺の上に乗れ。そう言われて体を起こした拓の服に手をかける。
シャツのボタンを外し、俺の左脚をまたぐようにしてひざ立ちにさせ、下着と一緒にジーンズを下ろすと興奮しかけている拓自身が白い肌とともにあらわになった。
俺は枕元に置いている、ハンドクリーム代わりのワセリンを指ですくい取る。
「は、温ちゃん…」
戸惑うような声に構わず、俺は拓の双丘に手を伸ばし引き寄せる。そして、ワセリンをすくった指を双丘の谷間に滑り込ませた。
「ひゃ…、は、あっ…!」
俺の指の温度と拓の体温でワセリンをゆっくりととろけさせる。拓の体の震えが手のひらに伝わってくる。
「拓…。ちょっと突っ込んだことを聞くけど…」
「何?」
「拓は今日が初めてか? それとも…経験済み?」
拓の顔が真っ赤になった。耳まで赤い。
「初めてだよっ。したいと思ったのは温ちゃんだけだよっ」
「そうか、ごめん」
ワセリンでべたついた手を拓の体の奥から外し、腰をつかむ。
「…温ちゃん、僕の中でしていいんだよ…」
恥ずかしそうな声で大胆なことを言う拓にほだされそうになる。けれど、初めての拓を怖がらせたくなかったし、痛い思いもさせたくない。
俺は拓の背中に手を回して体を抱き寄せた。あ、という形に開いた拓の口を唇でふさぐ。柔らかな唇をゆっくりと食み、舌の先で歯列をなぞる。
「ふ…、ん…」
鼻から抜けた甘い声に俺は刺激され、拓の舌を軽くつつき、絡めとる。
拓の唇を深く味わいながら、べたついた手で硬くなりかけていた拓自身に触れた。その先を指の腹でそっとこする。
「あっ! あ、ん…」
拓の唇が外れ、あふれた唾液(だえき)が俺の肩にこぼれた。俺は唾液をすくいとるようにしてあごにキスをする。そのまま細い首筋にもキスを落とす。拓の鈴口を指で優しく触れながら。
「や…あぁ…、ん…」
拓の腰が刺激を求めるように揺れている。
鎖骨を軽く吸ってから拓の白くて平たい胸に口づけた。薄い色を持った胸の先を口に含み、舌で押す。まだ熟していない、小さな葡萄(ぶどう)のひと粒のような胸の先を舌で転がすうちに、こり、とした感触に変わる。
口を離してみると、赤く膨らんでいる。もう片方の胸の先も舌先で転がした。
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