美味しい恋人 (Page 2)
「そうだ、お祝いもしなきゃな。カホだけの特別コースメニューを考えないと」
「特別メニュー? どうしよう、今から楽しみで寝れなくなりそう」
「気が早いだろ」
「えへへ。お肉がいいかな。でも魚もいいなぁ。ジュンヤさんが作ってくれるごはんなら全部美味しいんだけど」
「お褒めに預かり光栄です、なんてな。カホがオレの作った料理を美味しそうに食べてくれるのが一番嬉しいから、期待してて」
お互いにあまり酒を飲まないが、日本酒のスパークリングを開けてもいいかもしれない。
ハーフボトルのシャンパンも華やかでありだな。
「…僕ね、これからもずっとジュンヤさんにごはん作ってほしいです」
「プロポーズかな?」
「そう思ってくれる?」
昔からいう毎日みそ汁つくってくれ、の変化球か。
かっと耳まで熱くなった気がする。
カホがそういってくれるのなら、オレは。
「…変態くさいこというけど」
「うん?」
「カホの身体が、オレの作った料理で生きてるってこと。幸せだって思ってる」
「う、…」
だからね。
「これからもずっと、オレにカホのごはん作らせてほしい」
ほっぺたを真っ赤にしたカホが、カウンターを回ってオレに飛びついてきたから、そのまま抱っこしてぎゅってしてキスをした。
あー可愛い。
でも夕食作ってる土鍋が焦げちゃうから火だけ止めさせて!
*****
「あっ、ァ…ジュンヤさ、ぁん」
「っはー、はぁ」
お互いの汗と、ローションと、あれやこれやの体液でぬるつく身体を重ねて、腹の底から息を吐く。
オレの背に爪を立ててどろどろに溶けそうな甘い声で名前を呼ぶカホは、1度目の絶頂からなかなか帰ってこれないのか、ひくりひくりと不規則に震えを走らせてそれがまたいやらしい。
「カホ、可愛いなぁ…もう辛い? もう1回する?」
オレとしてはしたいところだけど、受け身のカホには負担がかかる。
肉欲ばかり押し付けるわけにはいかないからお伺いを立てるものの、さっきからオレの腰を挟んで尻を揺らす様子を見れば、わざと聞いて焦らしているようにも見えるかもしれない。
「する、しよ? ジュンヤさん、も、いっかい、して」
「嬉しい。カホのこと可愛がらせてくれるの?」
「ん、僕もうれ、し、ジュンヤさん、じゅ、んン」
目尻まで赤くして誘ってくれるから、遠慮せずにカホの口唇へしゃぶりつく。
セックスの間、何度もキスをしているせいか舌まで熱くなっているようだ。
役目を終えたコンドームを外すために身体を離す。
出したばっかりだというのにあまり萎えていなくてちょっと恥ずかしい。
「寝返り打って、そう、ごろんて」
「ん、後ろ、からするの?」
「うん。いっぱい突いてやるから」
四つん這いになって尻だけ上げたカホが、乱れた前髪の隙間からオレを見上げて、早くしろと催促してくる。
柔く綻んだアナルにペニスを押し当てると、少し力を入れただけでぬるりと挿入を許された。
「あー、っん、ヒぅ…奥、きた」
「ごめんカホ、一番奥まで一気にはいっちゃったな」
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