幼馴染と官能バスタイム (Page 2)
「いや、そんなことはない。日が暮れる前に入ろうか」
そう言って、バスタブにお湯を溜め始める誠二。
やっぱり、どこか無理しているように見える。
う~ん…大丈夫かな?
*****
お風呂の準備ができると、誠二は先に入ると言って、バスルームに消えた。
よそよそしい誠二の態度に、ちょっと不安になる。
いやいや、考えすぎはよくないな。
僕も洗面所で服を脱ぐと、バスルームへと足を踏み入れた。
「おぉーっ、やっぱり綺麗だなぁ」
眼下に広がる海に目を輝かせていると、すでにお風呂に入っていた誠二が僕を見た。
「…」
無言で視線を寄越してきたけれど、すぐにこちらに背を向けてしまう。
むぅ、やっぱり変だ!
「誠二ぃ、一人で入りたかったんなら、そう言ってよぉ」
文句を言いながら、シャワーで身体を洗う。
「いや…二人がいい」
そう呟く誠二だけど、頑なな態度を崩してくれない。
一緒に湯船に浸かれば、楽しい雰囲気になるかな?
「僕もお風呂入ろうっと」
ぬるめのお湯に爪先から入る。
アメニティの入浴剤を使ったのだろう、薄紫色のお湯はほのかに花の香りがする。
お湯にとろみが付いていて、不思議な感触だ。
肩まで湯船に浸かると、思わず、ふぅっとため息が漏れた。
「あ~気持ちいい!こうやって一緒にお風呂に入るの、小学生のとき以来かな?」
「…そうだな」
隣の誠二に話し掛けると、ようやく笑みを返してくれた。
「海、綺麗だね」
「ああ。…幸人」
誠二が急に距離を詰めてきたので、僕は驚いた。
「わっ。どうしたの、誠二?」
「俺は、幸人も綺麗だと思う」
「えぇっ?何言ってるの?」
冗談を言っているのかと思ったけれど、どうやらそうではないらしい。
「最近の幸人は、とても綺麗になった。近所でも評判だろ。女の子だったらモテたのにってさ」
誠二の言葉に、僕は苦笑する。
「いやぁ…女顔ってだけだし。誠二の方がカッコいいよ」
「そんなことはない。俺、幸人が好きだ」
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