もしかして焦らしプレイだったんですか?! (Page 2)
「わっ」
考えていたら腰を抱くように引っ張られた。身体を起こしていた慎介に乗り上げる形になった。
慎介は香を抱きしめ、胸元に頬を擦りつけると長い息を吐いた。
香はふっと口角を上げ、乱れた髪を整えるように頭を撫でる。
「今日もお疲れ様です」
「んんー、あの部長マジムカつく」
「仕事のことはわかんないけど、頑張ってるのはわかります」
「香ありがとう」
嬉しそうな声とともに慎介の頭が、何度も頷くように上下に揺れる。抱きしめる力も強くなる。労わるように頭を撫でていた香は、腰に触れる指先の存在にぴくりとした。
「先輩?」
顔を上げた慎介は、熱を持った瞳をしていた。
疲労から表情に覇気がないが、瞳だけぎらついている。
久しぶりに向けられた欲に、期待から背筋が粟立つ。
「香を食べたい」
「…疲れてるんでしょ」
とん。両手で腰を掴まれ、尻を落とされる。
股間に押しつけられた窮屈そうな膨らみに、さっと香の頬が赤らんだ。
「これもひとりでどうにかしろって?」
「っ…」
腰を掴んでいた慎介の手が、香の尻を包む。
指先がパンツ越しに尻の割れ目を撫で上げた。
その指先は上着の下に潜り込み、するすると背筋をなぞっていく。
「ぁっ」
それだけで快感を思い出した香は、小さく身震いした。
慎介が毎日疲れて帰宅するから、遠慮して最近は全くセックスどころかキスさえしていないのだ。
こっちが気を遣っているのにと睨んだ。
「もっと疲れてもしらないぞ」
「乗ってくれたら楽だよ?」
妖しくにやりと笑う慎介に「ばか」と本音を隠し精一杯の悪態をついた。
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